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複素インピーダンス

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次のように複素数で表わされたインピーダンスを複素インピーダンスといい、複素インピーダンスの単位は抵抗と同じ「 $\Omega$ 」(オーム)になります。

 

$\dot{Z} =R+jX$ [$\Omega$] …① (複素インピーダンス

 

複素インピーダンスは、単にインピーダンスとも呼ばれます。

①式のようなインピーダンスの表わし方を複素数表示(または直交座標表示)といいます。

 

複素インピーダンスは一般に $Z$ の上にドットを付けた「 $\dot{Z}$ 」で表わされ、複素インピーダンスの実部はインピーダンスの抵抗(抵抗成分)を表わし、虚部はインピーダンスのリアクタンス(リアクタンス成分)を表わします。

 

複素インピーダンス

 

複素インピーダンスの実部は抵抗なのでゼロまたは正の値になり、実部が負になることはありません。

 

また、虚部はリアクタンスなのでゼロまたは正または負の値になり、回路が誘導性の回路の場合はリアクタンス $X$ は正の値、回路が容量性の回路の場合はリアクタンス $X$ は負の値になります。

 

リアクタンスの値の正負

 

①式の複素インピーダンス $\dot{Z}$ を複素平面上に図示すると次のようになります。

 

複素平面上に表わした複素インピーダンス

 

この図をみると分かるように複素インピーダンス $\dot{Z}$ は大きさと角度(向き)の情報をもっていて、複素インピーダンス $\dot{Z}$ の大きさ $Z$[$\Omega$]は三平方の定理より、

 

$\therefore Z=\sqrt{R^2+X^2}$ (複素インピーダンス $\dot{Z}$ の大きさ

 

と求められ、実軸と $\dot{Z}$ のなす角 $\theta$[$\mathrm{rad}$]は、

 

$\tan\theta =\dfrac{X}{R}$ より、

 

$\theta =\tan^{-1}\dfrac{X}{R}$ ($\tan^{-1}$ は $\tan$ の逆三角関数です

 

$\therefore\theta =\tan^{-1}\dfrac{X}{R}$ (実軸と $\dot{Z}$ のなす角 $\theta$(インピーダンス角)

 

と求められます。なお、ここで求めた実軸と $\dot{Z}$ のなす角 $\theta$ をインピーダンス角といいます。

 

複素インピーダンスの大きさとインピーダンス角

 

また、複素インピーダンスはインピーダンスなので電圧と電流の比(電圧/電流)でも表わされ、複素電圧(複素数で表わされた電圧)を $\dot{V}$[$\mathrm{V}$]、複素電流(複素数で表わされた電流)を $\dot{I}$[$\mathrm{A}$]とすると、複素インピーダンス $\dot{Z}$[$\Omega$]は、

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$ …② (複素電圧 $\dot{V}$ と複素電流 $\dot{I}$ で表わした複素インピーダンス $\dot{Z}$

 

と表わされます。

 

ちなみにこの②式は、直流回路のオームの法則の抵抗 $R$ を複素インピーダンス $\dot{Z}$ 、電圧 $V$ を複素電圧 $\dot{V}$ 、電流 $I$ を複素電流 $\dot{I}$ に置き換えたものと同じであり、複素インピーダンス、複素電圧、複素電流を用いると交流回路の計算を直流の抵抗回路と同じように扱う(計算する)ことができます

 

複素インピーダンス、複素電圧、複素電流を用いると交流回路を直流回路のように扱える

 

交流回路の計算に複素インピーダンス、複素電圧、複素電流を用いると、オームの法則、重ね合わせの理、キルヒホッフの法則、テブナンの定理など直流回路でよく使う法則や定理をそのまま交流回路で使えるようになります。

 

では続いて、いろいろな交流回路を例にして、複素インピーダンスを求めてみます。

 

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複素インピーダンスの求め方

抵抗だけの交流回路の場合

 

抵抗だけの交流回路

 

抵抗にかかる電圧 $\dot{V}$ と抵抗に流れる電流 $\dot{I}$ には位相差が生じないので( $\dot{V}$ と $\dot{I}$ は同相)、

 

抵抗だけの交流回路の電圧と電流のベクトル図

 

抵抗を $R$[$\Omega$]とすると電圧 $\dot{V}$ と電流 $\dot{I}$ の関係は、次のように表わせます。

 

$\dot{V} =R\dot{I}$ …③

 

この③式の両辺を $\dot{I}$ で割ると、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =R$

 

となり、$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$ はさきほどの②式より複素インピーダンスを表わすので、この回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =R=\dot{Z}$

 

$\therefore\dot{Z} =R$ (抵抗だけの回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

抵抗だけの回路の複素インピーダンス

 

コイルだけの交流回路の場合

 

コイルだけの交流回路

 

コイルのインダクタンスを $L$[$\mathrm{H}$]、電源の角周波数を $\omega$[$\mathrm{rad/s}$]とすると、コイルのリアクタンスは $\omega L$[$\Omega$]になります。

 

また、コイルには、電流の位相を電圧よりも90°遅らせる作用があります。

 

コイルだけの交流回路の電圧と電流のベクトル図

 

したがって、コイルにかかる電圧 $\dot{V}$ とコイルに流れる電流 $\dot{I}$ の関係は、次のように表わせます。

 

$\dot{V} =j\omega L\dot{I}$ …④

 

ベクトルに虚数単位「 $j$ 」をかけると、ベクトルの向きを反時計方向に90°回転させることができます。コイルの場合は電流の位相が電圧よりも90°遅れる(電圧の位相が電流よりも90°進む)ので、$\dot{I}$ のベクトルに「 $j$ 」をかけると $\dot{V}$ の向きになります。

 

④式の両辺を $\dot{I}$ で割ると、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =j\omega L$

 

となり、$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$ はさきほどの②式より複素インピーダンスを表わすので、この回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =j\omega L=\dot{Z}$

 

$\therefore\dot{Z} =j\omega L$ …⑤ (コイルだけの回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

コイルだけの回路の複素インピーダンス

 

コイルのリアクタンスを $X_L$[$\Omega$]とすると、⑤式は $\dot{Z} =j\omega L=jX_L$ $\therefore\dot{Z} =jX_L$ とも表わせます。

 

コンデンサだけの交流回路の場合

 

コンデンサだけの交流回路

 

コンデンサの静電容量を $C$[$\mathrm{F}$]、電源の角周波数を $\omega$[$\mathrm{rad/s}$]とすると、コンデンサのリアクタンスは $\dfrac{1}{\omega C}$[$\Omega$]になります。

 

また、コンデンサには、電流の位相を電圧よりも90°進める作用があります。

 

コンデンサだけの交流回路の電圧と電流のベクトル図

 

したがって、コンデンサにかかる電圧 $\dot{V}$ とコンデンサに流れる電流 $\dot{I}$ の関係は、次のように表わせます。

 

$\dot{V} =-j\dfrac{1}{\omega C}\dot{I}$ …⑥

 

ベクトルに「 $-j$ 」をかけると、ベクトルの向きを時計方向に90°回転させることができます。コンデンサの場合は電流の位相が電圧よりも90°進む(電圧の位相が電流よりも90°遅れる)ので、$\dot{I}$ のベクトルに「 $-j$ 」をかけると $\dot{V}$ の向きになります。

 

⑥式の両辺を $\dot{I}$ で割ると、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =-j\dfrac{1}{\omega C}$

 

となり、$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$ はさきほどの②式より複素インピーダンスを表わすので、この回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =-j\dfrac{1}{\omega C} =\dot{Z}$

 

$\therefore\dot{Z} =-j\dfrac{1}{\omega C}$ …⑦ (コンデンサだけの回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

コンデンサだけの回路の複素インピーダンス

 

⑦式の $\dot{Z} =-j\dfrac{1}{\omega C}$ は分母と分子に $j$ をかけると $\dot{Z} =\dfrac{-j\times j}{\omega C\times j} =\dfrac{1}{j\omega C}$ となるので、⑦式は $\dot{Z}= \dfrac{1}{j\omega C}$ とも表わせます。( $j\times j=-1$ になります。)
また、コンデンサのリアクタンスを $X_C$[$\Omega$]とすると、⑦式は $\dot{Z} =-j\dfrac{1}{\omega C} =-jX_C$ $\therefore\dot{Z} =-jX_C$ とも表わせます。

 

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複数のインピーダンスが直列接続されている交流回路の場合

次のように複数のインピーダンス( $\dot{Z_1}$ 、$\dot{Z_2}$ 、$\cdots$ $\dot{Z_n}$ )が直列に接続されている交流回路があるとして、インピーダンス全体にかかる電圧を $\dot{V}$ 、回路に流れる電流を $\dot{I}$ 、各インピーダンスにかかる電圧を $\dot{V_1}$ 、$\dot{V_2}$ 、$\cdots$ $\dot{V_n}$ とします。

 

複数のインピーダンスが直列接続されている交流回路

 

この回路は直列接続なので、どのインピーダンスにも同じ電流 $\dot{I}$ が流れます。

 

この回路において、各インピーダンスにかかる電圧( $\dot{V_1}$ 、$\dot{V_2}$ 、$\cdots$ $\dot{V_n}$ )は、

 

$\dot{V_1} =\dot{Z_1}\dot{I}$

$\dot{V_2} =\dot{Z_2}\dot{I}$

$\vdots$

$\dot{V_n} =\dot{Z_n}\dot{I}$

 

となるので、インピーダンス全体にかかる電圧 $\dot{V}$ は、各インピーダンスにかかる電圧を足して、

 

$\dot{V} =\dot{V_1} +\dot{V_2} +\cdots +\dot{V_n}$

 

$\dot{V} =\dot{Z_1}\dot{I} +\dot{Z_2}\dot{I} +\cdots +\dot{Z_n}\dot{I}$

 

$\therefore\dot{V} =\left(\dot{Z_1} +\dot{Z_2} +\cdots +\dot{Z_n}\right)\dot{I}$ …⑧

 

と表わせます。

 

インピーダンス全体にかかる電圧は各インピーダンスにかかる電圧の和

 

⑧式の両辺を $\dot{I}$ で割ると、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =\dot{Z_1} +\dot{Z_2} +\cdots +\dot{Z_n}$

 

となり、$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$ はさきほどの②式より複素インピーダンスを表わすので、この回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =\dot{Z_1} +\dot{Z_2} +\cdots +\dot{Z_n} =\dot{Z}$

 

$\therefore\dot{Z} =\dot{Z_1} +\dot{Z_2} +\cdots +\dot{Z_n}$ …⑨ (複数直列接続の回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

複数のインピーダンスが直列接続されている回路の複素インピーダンス

 

⑨式をみると分かるように、複数のインピーダンスが直列接続されている場合は、接続されているインピーダンス(複素インピーダンス)をすべて足し合わせることで全体のインピーダンス(合成された複素インピーダンス)を求めることができます。

 

つまり、直列接続の場合は、直流回路において直列接続された抵抗の合成抵抗を求めるときと同じように、ただ足すだけで求められます。

 

直列接続の合成抵抗の求め方と複素インピーダンスの求め方

 

ただし、足し合わせるインピーダンスは複素インピーダンスであって、インピーダンスの大きさの足し算ではありませんので注意しましょう!

 

複素インピーダンスを求めるときにインピーダンスの大きさを足し合わせるのはダメ

 

以上のように、インピーダンスが直列接続されている場合は、直列接続された抵抗の合成抵抗を求めるときと同じように各複素インピーダンスを足し合わせればいいので、例えば、RL直列回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

RL直列回路と各複素インピーダンス

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =R+j\omega L$ ($R$ と $j\omega L$ を足した

 

$\therefore\dot{Z} =R+j\omega L$ (RL直列回路の複素インピーダンス

 

となり、RC直列回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

RC直列回路と各複素インピーダンス

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =R-j\dfrac{1}{\omega C}$ ($R$ と $-j\dfrac{1}{\omega C}$ を足した

 

$\therefore\dot{Z} =R-j\dfrac{1}{\omega C}$ …⑩ (RC直列回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

⑩式中の $-j\dfrac{1}{\omega C}$ の分母と分子に $j$ をかけると、⑩式は $\dot{Z} =R-j\dfrac{1}{\omega C}$ $=R-\dfrac{j\times j}{j\times \omega C}$ $=R+\dfrac{1}{j\omega C}$ $\therefore\dot{Z} =R+\dfrac{1}{j\omega C}$ と表わすこともできます。( $j\times j=-1$ になります。)

 

また、RLC直列回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

RLC直列回路と各複素インピーダンス

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =R+j\omega L-j\dfrac{1}{\omega C}$ ($R$ と $j\omega L$ と $-j\dfrac{1}{\omega C}$ を足した

 

$\therefore\dot{Z} =R+j\left(\omega L-\dfrac{1}{\omega C}\right)$ (RLC直列回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

直列接続の場合はこのようにしてただ足していくだけなので、個々の複素インピーダンスさえ分かっていれば簡単に合成された複素インピーダンスを計算することができます。

 

次は並列接続について解説しますが、並列接続の場合はちょっと計算が複雑になります。といっても、直流回路で並列接続された抵抗の合成抵抗を求めるときとやり方は同じになるので大丈夫!(計算が少しめんどうなだけです。)

 

合成抵抗の求め方についてまだちょっとよく分からないという方は、こちらの合成抵抗の求め方(計算方法)のページを参考にしてみてください。

 

 

複数のインピーダンスが並列接続されている交流回路の場合

次のように複数のインピーダンス( $\dot{Z_1}$ 、$\dot{Z_2}$ 、$\cdots$ $\dot{Z_n}$ )が並列に接続されている交流回路があるとして、インピーダンス全体にかかる電圧を $\dot{V}$ 、回路全体に流れる電流を $\dot{I}$ 、各インピーダンスに流れる電流を $\dot{I_1}$ 、$\dot{I_2}$ 、$\cdots$ $\dot{I_n}$ とします。

 

複数のインピーダンスが並列接続されている交流回路

 

この回路は並列接続なので、どのインピーダンスにも同じ電圧 $\dot{V}$ がかかります。

 

この回路において、各インピーダンスに流れる電流( $\dot{I_1}$ 、$\dot{I_2}$ 、$\cdots$ $\dot{I_n}$ )は、

 

$\dot{I_1} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{Z_1}}$

$\dot{I_2} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{Z_2}}$

$\vdots$

$\dot{I_n} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{Z_n}}$

 

となるので、回路全体に流れる電流 $\dot{I}$ は、各インピーダンスに流れる電流を足して、

 

$\dot{I} =\dot{I_1} +\dot{I_2} +\cdots +\dot{I_n}$

 

$\dot{I} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{Z_1}} +\dfrac{\dot{V}}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{\dot{V}}{\dot{Z_n}}$

 

$\therefore\dot{I} =\left(\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{1}{\dot{Z_n}}\right)\dot{V}$ …⑪

 

と表わせます。

 

回路全体に流れる電流は各インピーダンスに流れる電流の和

 

⑪式の両辺を $\dot{I}$ で割ると、

 

$1=\left(\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{1}{\dot{Z_n}}\right)\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$ …⑫

 

⑫式の両辺を $\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{1}{\dot{Z_n}}$ で割ると、

 

$\dfrac{1}{\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{1}{\dot{Z_n}}} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$

 

となり、$\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$ はさきほどの②式より複素インピーダンスを表わすので、この回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

$\dfrac{1}{\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{1}{\dot{Z_n}}} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =\dot{Z}$

 

$\therefore\dot{Z} =\dfrac{1}{\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{1}{\dot{Z_n}}}$ …⑬ (複数並列接続の回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

複数のインピーダンスが並列接続されている回路の複素インピーダンス

 

⑬式をみると分かるように、複数のインピーダンスが並列接続されている場合は、接続されているインピーダンス(複素インピーダンス)の逆数をすべて足し合わせて、さらにそれを逆数にすることで全体のインピーダンス(合成された複素インピーダンス)を求めることができます。

 

これは、直流回路において並列接続された抵抗の合成抵抗を求めるときと同じ計算方法です。

 

並列接続の合成抵抗の求め方と複素インピーダンスの求め方

 

なお、インピーダンスが2つ並列に接続されている場合の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

$\dot{Z} =\dfrac{1}{\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{Z_2}}$

 

$=\dfrac{1}{\dfrac{\dot{Z_2} +\dot{Z_1}}{\dot{Z_1}\dot{Z_2}}}$

 

$=\dfrac{\dot{Z_1}\dot{Z_2}}{\dot{Z_2} +\dot{Z_1}}$

 

$\therefore\dot{Z}=\dfrac{\dot{Z_1}\dot{Z_2}}{\dot{Z_1} +\dot{Z_2}}$ …⑭ (インピーダンスが2つ並列接続の場合の複素インピーダンス

 

となり、⑭式は、直流回路において抵抗が2つ並列接続されている場合の合成抵抗を求めるときによく使う和分の積の形になります。

 

和分の積

 

したがって、交流回路のインピーダンスでも直流回路の抵抗と同じように「和分の積」が使えるので、インピーダンスが2つのときは「和分の積」または「⑬式」のどちらかを使って複素インピーダンスを求めましょう。

 

和分の積を使えるのはインピーダンスが2つ並列接続されている場合で、インピーダンスが3つ以上のときは和分の積を使えないので注意です!
インピーダンスが3つ以上のときは和分の積を使えない

 

以上のように、インピーダンスが並列接続されている場合は、直流回路の並列抵抗の合成抵抗を求めるときと同じようにすればいいので、例えば、RL並列回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

RL並列回路と各複素インピーダンス

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =\dfrac{R\cdot j\omega L}{R+j\omega L}$ ($R$ と $j\omega L$ で和分の積

 

$=\dfrac{j\omega RL\left( R-j\omega L\right)}{\left( R+j\omega L\right)\left( R-j\omega L\right)}$ (分母と分子に $R+j\omega L$ の共役複素数をかけた

 

$=\dfrac{j\omega R^2L+\omega^2RL^2}{R^2+\omega^2L^2}$

 

$=\dfrac{\omega^2RL^2}{R^2+\omega^2L^2} +j\dfrac{\omega R^2L}{R^2+\omega^2L^2}$

 

$\therefore\dot{Z} =\dfrac{\omega^2RL^2}{R^2+\omega^2L^2} +j\dfrac{\omega R^2L}{R^2+\omega^2L^2}$ …⑮ (RL並列回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

ちなみに、この⑮式は複雑そうな式にみえますが、⑮式の実部と虚部の分母と分子を $\omega^2R^2L^2$ で割ってみると、

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{\omega^2RL^2}{\omega^2R^2L^2}}{\dfrac{R^2+\omega^2L^2}{\omega^2R^2L^2}} +j\dfrac{\dfrac{\omega R^2L}{\omega^2R^2L^2}}{\dfrac{R^2+\omega^2L^2}{\omega^2R^2L^2}}$ (⑮式の実部と虚部の分母と分子を $\omega^2R^2L^2$ で割った

 

$=\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\dfrac{R^2}{\omega^2R^2L^2} +\dfrac{\omega^2L^2}{\omega^2R^2L^2}} +j\dfrac{\dfrac{1}{\omega L}}{\dfrac{R^2}{\omega^2R^2L^2} +\dfrac{\omega^2L^2}{\omega^2R^2L^2}}$

 

$=\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\dfrac{1}{\omega^2L^2} +\dfrac{1}{R^2}} +j\dfrac{\dfrac{1}{\omega L}}{\dfrac{1}{\omega^2L^2} +\dfrac{1}{R^2}}$

 

$\therefore\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\dfrac{1}{\omega L}\right)^2} +j\dfrac{\dfrac{1}{\omega L}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\dfrac{1}{\omega L}\right)^2}$ (RL並列回路の複素インピーダンス

 

となり、抵抗のコンダクタンス $\dfrac{1}{R}$ とコイルの誘導性サセプタンス $\dfrac{1}{\omega L}$ で表わされる式になります。

 

抵抗 $R$ の逆数 $\dfrac{1}{R}$ をコンダクタンス、コイルのリアクタンス(誘導性リアクタンス)$\omega L$ の逆数 $\dfrac{1}{\omega L}$ を誘導性サセプタンスといいます。コンダクタンスと誘導性サセプタンスは、どちらも電流の流れやすさを表わします。

 

また、RC並列回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

RC並列回路と各複素インピーダンス

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =\dfrac{R\left( -j\dfrac{1}{\omega C}\right)}{R+\left( -j\dfrac{1}{\omega C}\right)}$ ($R$ と $-j\dfrac{1}{\omega C}$ で和分の積

 

$=\dfrac{-j\dfrac{R}{\omega C}}{R-j\dfrac{1}{\omega C}}$

 

$=\dfrac{-jR}{\omega RC-j}$ (分母と分子に $\omega C$ をかけた

 

$=\dfrac{-jR\left(\omega RC+j\right)}{\left(\omega RC-j\right)\left(\omega RC+j\right)}$ (分母と分子に $\omega RC-j$ の共役複素数をかけた

 

$=\dfrac{-j\omega R^2C+R}{\omega^2R^2C^2+1}$

 

$=\dfrac{R}{1+\omega^2R^2C^2} -j\dfrac{\omega R^2C}{1+\omega^2R^2C^2}$

 

$\dot{Z} =\dfrac{R}{1+\omega^2R^2C^2} -j\dfrac{\omega R^2C}{1+\omega^2R^2C^2}$ …⑯ (RC並列回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

この⑯式も複雑そうな式にみえますが、⑯式の実部と虚部の分母と分子を $R^2$ で割ってみると、

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{R}{R^2}}{\dfrac{1+\omega^2R^2C^2}{R^2}} -j\dfrac{\dfrac{\omega R^2C}{R^2}}{\dfrac{1+\omega^2R^2C^2}{R^2}}$ (⑯式の実部と虚部の分母と分子を $R^2$ で割った

 

$=\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\dfrac{1}{R^2} +\dfrac{\omega^2R^2C^2}{R^2}} -j\dfrac{\omega C}{\dfrac{1}{R^2} +\dfrac{\omega^2R^2C^2}{R^2}}$

 

$=\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\dfrac{1}{R^2} +\omega^2C^2} -j\dfrac{\omega C}{\dfrac{1}{R^2} +\omega^2C^2}$

 

$\therefore\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C\right)^2} -j\dfrac{\omega C}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C\right)^2}$ (RC並列回路の複素インピーダンス

 

となり、抵抗のコンダクタンス $\dfrac{1}{R}$ とコンデンサの容量性サセプタンス $\omega C$ で表わされる式になります。

 

抵抗 $R$ の逆数 $\dfrac{1}{R}$ をコンダクタンス、コンデンサのリアクタンス(容量性リアクタンス)$\dfrac{1}{\omega C}$ の逆数 $\omega C$ を容量性サセプタンスといいます。コンダクタンスと容量性サセプタンスは、どちらも電流の流れやすさを表わします。

 

また、RLC並列回路の複素インピーダンス $\dot{Z}$ は、

 

RLC並列回路と各複素インピーダンス

 

$\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}} =\dfrac{1}{\dfrac{1}{R} +\dfrac{1}{j\omega L} +\dfrac{1}{-j\dfrac{1}{\omega C}}}$ (⑬式に各複素インピーダンスを代入した

 

$=\dfrac{1}{\dfrac{1}{R} +\dfrac{1}{j\omega L} -\dfrac{\omega C}{j}}$

 

$=\dfrac{1}{\dfrac{1}{R} +\dfrac{j}{j\times j\omega L} -\dfrac{j\omega C}{j\times j}}$ ($\dfrac{1}{j\omega L}$ と $-\dfrac{\omega C}{j}$ の分母と分子に $j$ をかけた

 

$=\dfrac{1}{\dfrac{1}{R} +\dfrac{j}{-\omega L} -\dfrac{j\omega C}{-1}}$

 

$=\dfrac{1}{\dfrac{1}{R} -j\dfrac{1}{\omega L} +j\omega C}$

 

$=\dfrac{1}{\dfrac{1}{R} +j\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)}$

 

$=\dfrac{\dfrac{1}{R} -j\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)}{\left\{\dfrac{1}{R} +j\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)\right\}\left\{\dfrac{1}{R} -j\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)\right\}}$ (分母と分子に $\dfrac{1}{R} +j\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)$ の共役複素数をかけた

 

$=\dfrac{\dfrac{1}{R} -j\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)^2}$

 

$=\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)^2} -j\dfrac{\omega C-\dfrac{1}{\omega L}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)^2}$

 

$\therefore\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)^2} -j\dfrac{\omega C-\dfrac{1}{\omega L}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)^2}$ (RLC並列回路の複素インピーダンス

 

となります。

 

並列接続の場合は直列接続の場合と比べると計算が複雑(めんどくさい)になる場合が多いですが、計算のやり方はそれほど難しくはありませんので、がんばって計算しましょう!

 

複素インピーダンスのまとめ
  • $\dot{Z} =R+jX$ のように複素数で表わされたインピーダンスを複素インピーダンスという
  • 複素インピーダンスの実部は抵抗(抵抗成分)、虚部はリアクタンス(リアクタンス成分)を表わす
  • 複素インピーダンス $\dot{Z}$ は複素電圧 $\dot{V}$ と複素電流 $\dot{I}$ の比になる( $\dot{Z} =\dfrac{\dot{V}}{\dot{I}}$
  • 回路ごとの複素インピーダンスは次の表のようになる

    複素インピーダンス
    回路の種類 複素インピーダンス
    抵抗のみ $\dot{Z} =R$
    コイルのみ $\dot{Z} =j\omega L$
    コンデンサのみ $\dot{Z} =-j\dfrac{1}{\omega C}$ $\dot{Z}= \dfrac{1}{j\omega C}$
    インピーダンスが
    複数直列接続
    $\dot{Z} =\dot{Z_1} +\dot{Z_2} +\cdots +\dot{Z_n}$
    RL直列回路 $\dot{Z} =R+j\omega L$
    RC直列回路 $\dot{Z} =R-j\dfrac{1}{\omega C}$ $\dot{Z} =R+\dfrac{1}{j\omega C}$
    RLC直列回路 $\dot{Z} =R+j\left(\omega L-\dfrac{1}{\omega C}\right)$
    インピーダンスが
    複数並列接続
    $\dot{Z} =\dfrac{1}{\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{\dot{Z_2}} +\cdots +\dfrac{1}{\dot{Z_n}}}$
    インピーダンスが
    2つ並列接続
    $\dot{Z} =\dfrac{1}{\dfrac{1}{\dot{Z_1}} +\dfrac{1}{Z_2}}$ $\dot{Z}=\dfrac{\dot{Z_1}\dot{Z_2}}{\dot{Z_1} +\dot{Z_2}}$
    RL並列回路 $\dot{Z} =\dfrac{\omega^2RL^2}{R^2+\omega^2L^2} +j\dfrac{\omega R^2L}{R^2+\omega^2L^2}$
    $\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\dfrac{1}{\omega L}\right)^2} +j\dfrac{\dfrac{1}{\omega L}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\dfrac{1}{\omega L}\right)^2}$
    RC並列回路 $\dot{Z} =\dfrac{R}{1+\omega^2R^2C^2} -j\dfrac{\omega R^2C}{1+\omega^2R^2C^2}$
    $\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C\right)^2} -j\dfrac{\omega C}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C\right)^2}$
    RLC並列回路 $\dot{Z} =\dfrac{\dfrac{1}{R}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)^2} -j\dfrac{\omega C-\dfrac{1}{\omega L}}{\left(\dfrac{1}{R}\right)^2 +\left(\omega C-\dfrac{1}{\omega L}\right)^2}$

 

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複素インピーダンスの逆数は複素アドミタンスになります。複素アドミタンスについては、こちらの複素アドミタンスのページにまとめていますので参考にしてみてください。



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