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合成樹脂管工事

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合成樹脂管工事は、合成樹脂製の管(合成樹脂管)を使う工事で、その合成樹脂製の管の中に電線を通して配線する工事です。

 

合成樹脂管や金属管(金属製の管)など電線を通して使う管をまとめて電線管と言い、電線管に電線を通すことを通線と言います。

 

合成樹脂管工事で使う合成樹脂管の種類

合成樹脂管工事で使う合成樹脂管には、硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)、合成樹脂製可とう電線管(PF管、CD管)があります。

 

硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)

硬質ポリ塩化ビニル電線管は、硬質ポリ塩化ビニル製の電線管で「VE管」とも呼ばれます。

 

硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)

 

VE管を曲げるときにはトーチランプを使い、トーチランプの炎の熱でVE管を熱して曲げます。

 

トーチランプで硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)を曲げる

 

合成樹脂製可とう電線管(PF管、CD管)

合成樹脂製可とう電線管にはPF管とCD管があります。

 

PF管とCD管の大きな違いの一つは自己消火性があるか?ないか?で、

 

PF管は自己消火性がある!

 

CD管は自己消火性がない!

 

です。

 

ところで自己消火性ってなんでしょう?

 

自己消火性とは、

 

火にあたっている間は燃えますが、火から離れると自然に消える性質

 

のことを言います。

 

つまり、PF管もCD管も火にあたっている間はボーっと(?)燃えていますが、火がなくなると、

 

  • PF管の火は自然に消える(自己消火性があるから)
  • CD管は燃え続ける(自己消火性がないから)

 

という性質を持っていることになります。

 

もう一つの大きな違いは、み・た・め!

 

そう、見た目が全然違います。

 

下の写真の左側がPF管、右側がCD管です。

 

合成樹脂製可とう電線管(PF管とCD管)

 

ね! CD管はオレンジな感じで、PF管とCD管は色が全然違いますよね?

 

オレンジ色した合成樹脂製可とう電線管はCD管とおぼえておきましょう。

 

また、CD管はコンクリートに直接埋め込まれて施設されます。

 

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合成樹脂管工事で使う電線

合成樹脂管工事で使う電線は屋外用ビニル絶縁電線(OW)以外の絶縁電線になります。(金属管工事、金属可とう電線管工事も同じです。)

 

電線はより線または直径3.2mm以下の単線を使います。(ただし、合成樹脂管が短い場合にはこの限りではありません。)

 

ちなみに、「より線」とは心線が複数本の素線でできた電線で、「単線」とは心線が1本の導体でできた電線です。

 

より線と単線

 

電線の接続

電線を接続するときには、合成樹脂管内で接続してはいけません!

 

電線を合成樹脂管内で接続してはダメ!

 

(図はPF管の場合の例です。)

 

「電線管内で電線を接続してはダメ」というのは、電線管を使う他の工事の金属管工事、金属可とう電線管工事でも同じです。

 

ちなみに、図中のPF管用ボックスコネクタはPF管をボックスに接続する(つなげる)ためのもので、PF管用カップリングはPF管とPF管を接続する(つなげる)ときに使うものです。

 

合成樹脂管の施工方法

合成樹脂管の支持方法(固定方法)と屈曲(どのくらい曲げて良いか?)などの施工方法にも決まりがあり、次のようになります。

 

合成樹脂管の支持方法

合成樹脂管を支持(固定)するときはサドルなどを使い、支持点間距離(固定する間隔)を1.5m以下とし、その支持点は「電線管の端」「管とボックスを接続しているところ」「電線管と電線管を接続しているところ」の近くに設ける。

 

※内線規程では、合成樹脂製可とう電線管の場合には、支持点間距離を1m以下とするのがよいとされています。

 

合成樹脂管の屈曲

合成樹脂管の屈曲部の内側の半径は管内径の6倍以上にする。

 

合成樹脂管の差込み深さ

合成樹脂管の差込み深さは、接着剤を使うか?使わないか?で差し込まなければならない深さが異なります。

 

接着剤を使わない場合の合成樹脂管の差込み深さは、管外径の1.2倍以上にする。

 

接着剤を使う場合の合成樹脂管の差込み深さは、管外径の0.8倍以上にする。

 

合成樹脂管の差込み深さ(接着剤を使わない場合と使う場合)

 

管相互の直接接続は禁止

合成樹脂管相互を接続するときには、ボックスかカップリングを使って接続します。

 

つまり、合成樹脂管相互を直接接続するのは禁止です。

 

ただし、硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)相互の接続は除かれます。

 

爆燃性粉じんまたは可燃性ガスがある場所ではVE管・PF管の施設は禁止

爆燃性粉じん、または可燃性ガスがある場所では硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)、合成樹脂製可とう電線管(PF管)の施設は禁止です。

 

以上を図にまとめるとこんな感じ。

 

合成樹脂管工事の施工方法のまとめ図

 

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ボックスの接地と接地工事を省略できる条件

ボックスの接地

漏電などによる感電を防止するため金属製ボックスを接地します。

 

接地工事にはA種接地工事、B種接地工事、C種接地工事、D種接地工事がありますが、使用電圧が300V以下の場合にはD種接地工事、300Vを超える場合にはC種接地工事で金属製ボックスを接地します。

 

ただし、300Vを超える場合でも接触防護措置を施す場合には、D種接地工事でOKです。

 

合成樹脂管工事のボックスの接地(D種接地工事とC種接地工事)

 

ボックスのD種接地工事を省略できる条件

次の場合、金属製ボックスのD種接地工事を省略できます。

  • 乾燥した場所に施設する場合
  • 対地電圧が150V以下で、簡易接触防護措置を施す場合

 

合成樹脂管工事のボックスの接地工事を省略できる条件の説明図

 

※金属製のものであって、防護措置を施す設備と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。

 

補足

電線管とボックスの接続例(合成樹脂製可とう電線管(PF管)とアウトレットボックス)

合成樹脂製可とう電線管(PF管)とアウトレットボックスの接続例の写真

 

合成樹脂製可とう電線管(PF管)をアウトレットボックスに取り付けるときには、PF管にPF管用ボックスコネクタを取り付け、ロックナットを締め付けてPF管をアウトレットボックスに固定します。

 

合成樹脂管工事のポイント!
  • CD管の色はオレンジで、直接コンクリートに埋設して使われる
  • 使う電線は屋外用ビニル絶縁電線(OW)以外の絶縁電線
  • 合成樹脂管内で電線を接続してはダメ!
  • 合成樹脂管の支持点間距離は1.5m以下にする
  • 合成樹脂管の屈曲部の内側の半径は管内径の6倍以上にする
  • 合成樹脂管の差込み深さは、接着剤を使わない場合には管外径の1.2倍以上、接着剤を使う場合には0.8倍以上にする
  • 合成樹脂管相互の直接接続は禁止(VE管相互の接続を除く)
  • 爆燃性粉じん、または可燃性ガスがある場所ではVE管、PF管の施設は禁止
  • ボックスには、使用電圧が300V以下の場合にはD種接地工事300Vを超える場合にはC種接地工事をする。ただし、300Vを超えても接触防護措置を施す場合にはD種接地工事に緩和される
  • 乾燥した場所ではD種接地工事を省略できる
  • 対地電圧が150V以下簡易接触防護措置を施す場合にはD種接地工事を省略できる

 

第二種電気工事士の学科試験では、「支持点間距離」、「差込み深さ」について出題されることがあるので、それぞれおぼえておくようにしましょう。

 

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このページを読んだら、4択クイズをやってみよう!
合成樹脂管工事の4択クイズはこちら ⇒ 第二種電気工事士学科試験の4択クイズ 合成樹脂管工事

 

接地工事についてはこちらの接地工事の種類と接地抵抗値のページ、接触防護措置と簡易接触防護措置についてはこちらの接触防護措置と簡易接触防護措置のページを参考にしてみてください。

 

このページで使用している写真の一部は、(一財)電気技術者試験センターが作成した第二種電気工事士学科試験の試験問題に掲載されている写真です。



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