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ケーブル工事
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ケーブル工事は、ケーブルを使う工事になります。
ケーブル工事はケーブルを使う工事なので「ケーブル工事」と言っているだけで、電気工事には他に金属管工事などもありますが、こちらは金属管(金属製の管)を使っているのでそう呼ばれます。(ざっくりと言えばですが…。)
初めて聞く用語の場合、「何それ?」ってのがあったりしますが、用語は単純に付けられているものが多かったりします。
あまり深く考えずに単純に考えると、「な〜んだ!」と簡単だったりしますよね? そんなものです。
第二種電気工事士学科試験ではケーブル工事の他にも、金属管工事、地中埋設工事、合成樹脂管工事、ライティングダクト工事など、○○○工事についての問題が出題されます。
出題される内容で多いのが○○○工事の施工方法についてで、例えば、ケーブルや金属管を支持(固定)するときの支持点間距離(つまり、固定する間隔)や、○○○工事に使って良い電線の種類、接地工事をしないとダメとか省略しても良い条件とか、そういうのが出題されています。
電気工事をするときは、電気工事に関する基準や規定などで決められている方法で施工しなければならないので、その決められたルールについて問われるのです。
ルールに従った電気工事をするために、そのルールをおぼえなさい!
ってことですよね。
では、ケーブル工事について解説します。
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ケーブルって?
そもそも、ケーブルって何でしょうか?
ケーブル工事で使うケーブルには、例えば次のようなものがあります。
上の写真のケーブルは、上からVVF2.0-2C、VVF1.6-3C、VVR2.0-2Cというケーブルで、第二種電気工事士の技能試験でも使われるケーブルです。
ちなみに、
VVF2.0-2Cは「600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形、2.0mm、2心」で、電線の心線の直径が2.0mm、心線の本数が2本、ケーブルの断面が平らなケーブル、
VVF1.6-3Cは「600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形、1.6mm、3心」で、電線の心線の直径が1.6mm、心線の本数が3本、ケーブルの断面が平らなケーブル、
VVR2.0-2Cは「600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形、2.0mm、2心」で、電線の心線の直径が2.0mm、心線の本数が2本、ケーブルの断面が丸いケーブル
です。
写真を見ると、電線の心線(導体)が1本ずつ絶縁物(絶縁被覆)で覆われ、さらに2本とか3本とか複数の電線が1つの絶縁物(外装被覆)で覆われていますよね?
このように、心線(導体)を絶縁被覆で覆い、さらに外装被覆(シースとも言います)で覆っているものをケーブルと呼んでいて、ケーブルを使う工事をケーブル工事と言っています。
写真のケーブルはVVFケーブルとVVRケーブルですが、ケーブル工事では他にEM-EEFケーブル(600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形)やCVケーブル(600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)などが使われます。
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ケーブルの接続
VVFケーブルの電線を接続するところには、端子付ジョイントボックスやVVF用ジョイントボックス(端子なしジョイントボックス)などが使われます。
端子付ジョイントボックス
端子付ジョイントボックスには電線を接続するための端子(ねじ)が付いていて、露出場所で使われます。(露出場所とは、露出している場所で、簡単に言うと「見えるところ」です。)
上の写真はカバーが付いているので中が見えませんが、カバーを取ると電線を接続するための端子(ねじ)が付いています。
VVF用ジョイントボックス(端子なしジョイントボックス)
VVF用ジョイントボックス(端子なしジョイントボックス)はベース(台座)とカバーで構成され、リングスリーブや差込形コネクタなどで接続された接続箇所がカバーの中に収められます。(メーカ、型式によってはベースがないものもあります。)
それから、ケーブルの電線を接続したときの接続箇所は、
VVF用ジョイントボックスやアウトレットボックスなどの箱に収められなければなりません!
電線を接続して、その接続箇所を何にも入れずにそのまんまというのはしてはいけません。ってことですね。
ちなみに、アウトレットボックスは、こういうのです。
ケーブルの支持方法と屈曲
ケーブルを支持(固定)するときは、サドルまたはステープルを使います。
ケーブルの支持方法(固定方法)と屈曲(どのくらい曲げて良いか?)にも決まりがあり、次のようになります。
ケーブルの支持方法
ケーブルを造営材の下面または側面にそって取り付ける場合にはケーブルの支持点間距離(固定する間隔)を2m以下、接触防護措置を施した場所で垂直に取り付ける場合には6m以下にします。ただし、電線にキャブタイヤケーブルを使う場合は、支持点間距離を1m以下にします。
ケーブルの屈曲
ケーブルを曲げるときは、屈曲部の内側の半径をケーブル外径の6倍以上にする。(原則として)
図で書くとこんな感じ。
ケーブルの支持点間の距離は基本的に2m以下になりますが、接触防護措置が施されていて垂直に取り付けられるときには6m以下でOKになります。
ケーブルと水道管などとの離隔
ケーブルは水道管、ガス管、弱電流電線(電話線とかのことです)と接触しないようにします。
接触防護措置って何?
ケーブルの支持点間距離は、接触防護措置が施されていて垂直に取り付けられる場合には6m以下にすることができますが、「接触防護措置って何?」という方もいると思いますので、ちょっと補足します。
「電気設備の技術基準の解釈」の用語の定義に、「接触防護措置は次のいずれかに適合するように施設することをいう。」とあって次のように書いてあります。
イ.設備を、屋内にあっては床上2.3m以上、屋外にあっては地表上2.5m以上の高さに、かつ、人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設すること。
ロ.設備に人が接近又は接触しないよう、さく、へい等を設け、又は設備を金属管に収める等の防護措置を施すこと。
つまり、接触防護措置とは、電気設備(ここの場合はケーブル)に人が簡単に触れられないようにするってことですね。
- 電線の接続箇所はVVF用ジョイントボックスやアウトレットボックスなどに収める
- ケーブルの支持点間距離は2m以下にする(ただし、接触防護措置が施されていて垂直にケーブルを取り付けるときの支持点間距離は6m以下)
- 電線にキャブタイヤケーブルを使う場合は、支持点間距離を1m以下にする
- ケーブル屈曲部の内側の半径はケーブル外径の6倍以上にする
- ケーブルは水道管、ガス管、弱電流電線と接触してはダメ!
第二種電気工事士の学科試験では、「支持点間距離」、「屈曲」、「ガス管との接触」について出題されることがあるので、それぞれおぼえておくようにしましょう。
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このページを読んだら、4択クイズをやってみよう!
ケーブル工事の4択クイズはこちら ⇒ 第二種電気工事士学科試験の4択クイズ ケーブル工事
接触防護措置については、こちらの接触防護措置と簡易接触防護措置のページにまとめていますので参考にしてみてください。
このページで使用している写真の一部は、(一財)電気技術者試験センターが作成した第二種電気工事士学科試験の試験問題に掲載されている写真です。
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