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第二種電気工事士候補問題の単線図の解説 平成28年度No.4
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このページに掲載している候補問題の単線図の解説は、平成28年度(2016年度)の候補問題の単線図の解説です。令和6年度(2024年度)の候補問題の単線図の解説は、こちらの令和6年度 第二種電気工事士技能試験の候補問題の単線図の解説のページを参考にしてみてください。
平成28年度(2016年度)第二種電気工事士技能試験の候補問題No.4の単線図の解説です。
※候補問題の単線図には青文字は記載されていません。
平成28年度(2016年度)候補問題No.4の単線図は、
配線用遮断器、漏電遮断器(過負荷保護付)、三相電動機(施工省略)、電源表示灯がある単線図です。
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電源
この候補問題No.4の単線図には電源が2つあって、1つは「電源1Φ2W100V」、もう1つは「電源3Φ3W200V」です。
電源「1Φ2W100V」は「単相2線式100V」の電源になります。
単相2線式100Vの電源とは、電線2本で100Vの電気を供給する電源で、住宅などによくあるコンセントの電源と同じです。
電源「3Φ3W200V」は「三相3線式200V」の電源になります。
三相3線式200Vの電源は、電線3本で200Vの電気を3つ供給する電源で、主に三相の機器の電源として使われます。この候補問題の場合は、三相電動機(丸にM、施工省略)の電源になっています。
使うケーブルの指示
単線図中で使うケーブルの種類が指示されているところでは、その指示されている種類のケーブルを使わなければなりません。ケーブルの種類が指示されていないところでは、VVF1.6-2CまたはVVF1.6-3Cのケーブルを使います。
候補問題No.4の場合は、「漏電遮断器(過負荷保護付)」から「三相電動機」までのところに「VVF2.0-3C」と書かれているので、ここでは「VVF2.0-3C」のケーブルを使わなければなりません。
また、「配線用遮断器に接続されるケーブルのところ」もVVF2.0-2Cと指定されていますので、ここにはVVF2.0-2Cのケーブルを使わなければなりません。
VVF2.0-3Cとは、
VVF:VVFケーブル(ケーブルの断面が平らなケーブル)
2.0:電線の心線の直径が2.0mm
3C:ケーブルの心数が3(ケーブル1本の中に電線が3本入っている)
VVF2.0-2Cとは、
VVF:VVFケーブル(ケーブルの断面が平らなケーブル)
2.0:電線の心線の直径が2.0mm
2C:ケーブルの心数が2(ケーブル1本の中に電線が2本入っている)
という意味です。
配線用遮断器
左側に書かれてある「四角にB」は配線用遮断器です。
配線用遮断器は、回路にある大きな電流が流れたときに電源側と負荷側を自動的に切り離す機器です。(電源側、負荷側とは、この単線図でいえば、配線用遮断器の左側が電源側、右側が負荷側になります。)
漏電遮断器(過負荷保護付)
配線用遮断器の下にある「四角にBE」と書かれているのは漏電遮断器(過負荷保護付)です。
漏電遮断器(過負荷保護付)は、回路に大きな電流が流れたときや、回路に漏電が発生して異常な電流が流れたときに電源側と負荷側を切り離します。
漏電とは、通常、電流は電線だけを流れますが、この電流が大地などに漏れて流れ出てしまっている状態のことをいいます。
三相電動機
「丸にM」は三相電動機です。三相電動機は三相電源で動く電動機(モータ)なので、三相の電源(3Φ3W200V)に接続されています。
接地極
三相電動機の下に「横棒3本とED」と書かれているのは接地極です。「ED」なのでD種接地になります。(ここは施工省略箇所になるので、特に気にしなくてもいいですけどね。)
電源表示灯のランプレセプタクル
丸にRのランプレセプタクルの下に「電源表示灯」と書かれているので、このランプレセプタクルは電源表示灯用になります。
電源表示灯とは電源がきているかいないかを表示灯(ランプ)により確認できるもので、電源がきているときには表示灯がONして、電源がきていないときには表示灯がOFFします。
スイッチ(タンブラスイッチ)
「イ」のスイッチ(黒丸)をONすると「イ」の引掛シーリング(角形)がONします。
VVF用ジョイントボックス
単線図に「丸に斜め線3本」で書かれてあるのはVVF用ジョイントボックスで、VVF用ジョイントボックスがあるところで電線を接続します。
候補問題No.4の場合は、VVF用ジョイントボックスが2つあるので、この2箇所で電線が接続されることになります。
施工省略(一点鎖線)
一点鎖線で囲まれたところは施工省略、つまり、「作らなくていいですよ」という意味になります。
この候補問題の場合、施工省略箇所は「左側の電源が書かれているところ」と「三相電動機のところ」になります。
左側の施工省略箇所では、配線用遮断器、漏電遮断器(過負荷保護付)の左側が施工省略になっているので、施工するのは配線用遮断器、漏電遮断器(過負荷保護付)までになります。
右側の施工省略箇所では三相電動機と接地極(ED)が施工省略なので、ここを施工するときはVVF用ジョイントボックスからケーブルが出ているだけになります。
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複線図の書き方については平成28年度候補問題No.4の複線図の書き方のページを参考にしてみてください。
単線図で使われている図記号などの意味はこちらのページにまとめていますので、単線図の図記号をまだおぼえていない方は参考にしてみてください。
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