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第二種電気工事士学科試験の三相交流回路の問題を解くための公式
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第二種電気工事士学科試験の「三相交流回路」の計算問題を解くために使う重要な公式とその使い方についてまとめています。
第二種電気工事士学科試験の計算問題を解くためには電気の公式をおぼえておく必要がありますが、公式が苦手という方はそこそこいたりします。
そこで、このページでは第二種電気工事士学科試験の三相交流回路の計算問題を解くための重要な公式とその使い方についてまとめてみましたので、試験勉強に活用してみてください。
掲載している公式はどれも重要で計算問題を解くときによく使う公式ですので、掲載されている公式は一通りおぼえておくようにしましょう。
第二種電気工事士学科試験の問題を解くときに使う公式はどれも電気の基本的な公式ですので、公式が苦手な方でも、ちょっとした空き時間などを利用して何度も繰り返し見ていれば、おぼえられるんじゃないかと思います。
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Y結線(スター結線)の三相交流回路の公式
※ここに掲載の公式は、次の図のように、負荷がY結線(スター結線)で、各相の負荷が抵抗の場合の公式です。
Y結線(スター結線)の三相交流回路の線間電圧の公式
この線間電圧の公式は、Y結線(スター結線)されている三相交流回路の線間電圧を求めるときに使う公式です。
①式の公式とその使い方
①式の公式の $V_p$ に相電圧の値を代入すると、線間電圧 $V_l$ を求めることができます。
Y結線(スター結線)の三相交流回路の相電圧の公式
この相電圧の公式は、Y結線(スター結線)されている三相交流回路の相電圧を求めるときに使う公式です。
②式の公式とその使い方
「線間電圧」から相電圧を求める場合は、②式の公式を使います。②式の $V_l$ に線間電圧の値を代入すると、相電圧 $V_p$ を求めることができます。
③式の公式とその使い方
「相電流」と「抵抗」から相電圧を求める場合は、③式の公式を使います。③式の $I_p$ に相電流の値、$R$ に抵抗の値を代入すると、相電圧 $V_p$ を求めることができます。
ちなみに、Y結線の三相交流回路の線電流 $I_l$ と相電流 $I_p$ の関係は、
となり、線電流 $I_l$ と相電流 $I_p$ は等しくなります。この線電流 $I_l$ と相電流 $I_p$ の関係も、Y結線の三相交流回路の計算問題を解くときに使う場合があるのでおぼえておきましょう。
Y結線(スター結線)の三相交流回路の相電流の公式
この相電流の公式は、Y結線(スター結線)されている三相交流回路の相電流を求めるときに使う公式です。
④式の公式とその使い方
④式の公式の $R$ に抵抗の値、$V_p$ に相電圧の値を代入すると、相電流 $I_p$ を求めることができます。
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Δ結線(デルタ結線)の三相交流回路の公式
※ここに掲載の公式は、次の図のように、負荷がΔ結線(デルタ結線)で、各相の負荷が抵抗とコイルの直列接続の場合の公式です。
Δ結線(デルタ結線)の三相交流回路の一相のインピーダンスの公式
このインピーダンスの公式は、Δ結線(デルタ結線)されている三相交流回路の一相のインピーダンスを求めるときに使う公式です。
⑤式の公式とその使い方
⑤式の公式の $R$ に抵抗の値、$X_L$ にコイルのリアクタンスの値を代入すると、一相のインピーダンス $Z$ を求めることができます。
Δ結線(デルタ結線)の三相交流回路の線電流の公式
この線電流の公式は、Δ結線(デルタ結線)されている三相交流回路の線電流を求めるときに使う公式です。
⑥式の公式とその使い方
⑥式の公式の $I_p$ に相電流の値を代入すると、線電流 $I_l$ を求めることができます。
Δ結線(デルタ結線)の三相交流回路の相電流の公式
この相電流の公式は、Δ結線(デルタ結線)されている三相交流回路の相電流を求めるときに使う公式です。
⑦式の公式とその使い方
「線電流」から相電流を求める場合は、⑦式の公式を使います。⑦式の $I_l$ に線電流の値を代入すると、相電流 $I_p$ を求めることができます。
⑧式の公式とその使い方
「一相のインピーダンス」と「相電圧」から相電流を求める場合は、⑧式の公式を使います。⑧式の $Z$ に一相のインピーダンスの値、$V_p$ に相電圧の値を代入すると、相電流 $I_p$ を求めることができます。
⑨式の公式とその使い方
「抵抗」と「コイルのリアクタンス」と「相電圧」から相電流を求める場合は、⑨式の公式を使います。⑨式の $R$ に抵抗の値、$X_L$ にコイルのリアクタンスの値、$V_p$ に相電圧の値を代入すると、相電流 $I_p$ を求めることができます。
ちなみに、⑧式の公式の $Z$ に一相のインピーダンスの公式 $Z=\sqrt{R^2+{X_L}^2}$ を代入すると、
$I_p=\dfrac{V_p}{Z} =\dfrac{V_p}{\sqrt{R^2+{X_L}^2}}$ $\therefore I_p=\dfrac{V_p}{\sqrt{R^2+{X_L}^2}}$
となり、⑨式の公式になります。
また、Δ結線の三相交流回路の線間電圧 $V_l$ と相電圧 $V_p$ の関係は、
となり、線間電圧 $V_l$ と相電圧 $V_p$ は等しくなります。この線間電圧 $V_l$ と相電圧 $V_p$ の関係も、Δ結線の三相交流回路の計算問題を解くときに使う場合があるのでおぼえておきましょう。
Δ結線(デルタ結線)の三相交流回路の力率の公式
この力率の公式は、Δ結線(デルタ結線)されている三相交流回路の力率を求めるときに使う公式です。
⑩式の公式とその使い方
「一相のインピーダンス」と「抵抗」から力率を求める場合は、⑩式の公式を使います。⑩式の $Z$ に一相のインピーダンスの値、$R$ に抵抗の値を代入すると、力率 $\cos\theta$ を求めることができます。
⑪式の公式とその使い方
「抵抗」と「コイルのリアクタンス」から力率を求める場合は、⑪式の公式を使います。⑪式の $R$ に抵抗の値、$X_L$ にコイルのリアクタンスの値を代入すると、力率 $\cos\theta$ を求めることができます。
ちなみに、⑩式の公式の $Z$ に一相のインピーダンスの公式 $Z=\sqrt{R^2+{X_L}^2}$ を代入すると、
$\cos\theta =\dfrac{R}{Z} =\dfrac{R}{\sqrt{R^2+{X_L}^2}}$ $\therefore\cos\theta=\dfrac{R}{\sqrt{R^2+{X_L}^2}}$
となり、⑪式の公式になります。
Δ結線(デルタ結線)の三相交流回路の消費電力(全消費電力)の公式
この消費電力の公式は、Δ結線(デルタ結線)されている三相交流回路の消費電力(全消費電力)を求めるときに使う公式です。
⑫式の公式とその使い方
「線間電圧」と「線電流」と「力率」から消費電力を求める場合は、⑫式の公式を使います。⑫式の $V_l$ に線間電圧の値、$I_l$ に線電流の値、$\cos\theta$ に力率の値を代入すると、消費電力 $P$ を求めることができます。
⑬式の公式とその使い方
「相電流」と「抵抗」から消費電力を求める場合は、⑬式の公式を使います。⑬式の $I_p$ に相電流の値、$R$ に抵抗の値を代入すると、消費電力 $P$ を求めることができます。
三相交流回路の問題を解くための公式の一覧表
以上の第二種電気工事士学科試験の三相交流回路の問題を解くための公式を一覧表にまとめると、次の表のようになります。
Y結線(スター結線)の三相交流回路の公式
項目 | 公式 |
---|---|
線間電圧 | $V_l=\sqrt{3}\, V_p$ |
相電圧 | $V_p=\dfrac{V_l}{\sqrt{3}}$ |
$V_p=I_p\, R$ | |
線電流と相電流の関係 | $I_l=I_p$ |
相電流 | $I_p=\dfrac{V_p}{R}$ |
Δ結線(デルタ結線)の三相交流回路の公式
項目 | 公式 |
---|---|
一相のインピーダンス | $Z=\sqrt{R^2+{X_L}^2}$ |
線電流 | $I_l=\sqrt{3}\, I_p$ |
相電流 | $I_p=\dfrac{I_l}{\sqrt{3}}$ |
$I_p=\dfrac{V_p}{Z}$ | |
$I_p=\dfrac{V_p}{\sqrt{R^2+{X_L}^2}}$ | |
線間電圧と相電圧の関係 | $V_l=V_p$ |
力率 | $\cos\theta =\dfrac{R}{Z}$ |
$\cos\theta =\dfrac{R}{\sqrt{R^2+{X_L}^2}}$ | |
消費電力(全消費電力) | $P=\sqrt{3}\, V_l\, I_l\,\cos\theta$ |
$P=3\, {I_p}^2\, R$ |
計算問題で一問でも多く正解するためにも、頑張って公式をおぼえましょう!
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電圧降下の公式についてはこちらの電圧降下の問題を解くための公式のページ、電力損失の公式についてはこちらの電力損失の問題を解くための公式のページ、断線の公式についてはこちらの断線の問題を解くための公式のページを参考にしてみてください。
もうちょっと詳しく勉強したい方は、こちらも参考にしてみましょう。
線間電圧、相電圧、線電流、相電流についてはこちら ⇒ 配電線(配電方式)の種類
消費電力についてはこちら ⇒ 配電方式と消費電力
(第二種電気工事士学科試験の計算問題を解くための公式を一覧表にまとめた重要公式集はこちら。)
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