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第二種電気工事士 候補問題の複線図の書き方 平成30年度No.13
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このページに掲載している候補問題の複線図の書き方は、平成30年度(2018年度)の候補問題の複線図の書き方です。令和6年度(2024年度)の候補問題の複線図の書き方は、こちらの令和6年度 第二種電気工事士技能試験の候補問題の複線図の書き方のページを参考にしてみてください。
平成30年度(2018年度)第二種電気工事士技能試験候補問題No.13の複線図の書き方の解説ページです。
技能試験の施工の練習(実際に課題を作る練習)をするときには、候補問題の単線図を複線図に直し、その直した複線図を見ながら施工していきます。
したがって、各候補問題の単線図を複線図に直せないと施工することすらできない(技能試験の勉強を進めることができない)ことになりますので、技能試験の勉強をスタートしたら、まず初めに複線図の書き方をおぼえなければなりません。(ちなみに、候補問題は上期試験と下期試験で共通で全部で13問あり、試験では13問のうちのどれか1問が出題されます。)
複線図の書き方は初めはよく分からないかもしれませんが、複線図を書くためには書くための手順があって、その手順を守って書いていけばだんだん慣れてきて簡単にスイスイ書けるようになります。
複線図を書くときの基本的な手順はだいたいどの候補問題も同じで次のようになります。
複線図を書く基本的な手順
①単線図に書かれている電源、器具などを同じ配置で書きます。
②電源の接地側をスイッチ以外の器具につなげます。
③電源の非接地側をスイッチとコンセントにつなげます。
④スイッチからそのスイッチに対応する器具につなげます。
⑤電線を接続するところ(VVF用ジョイントボックスとアウトレットボックス)を○または□で囲みます。(VVF用ジョイントボックスは○、アウトレットボックスは□)
⑥スリーブで接続するところには●、コネクタで接続するところには■を書きます。
⑦電源の接地側につながっている線に「シ」(白色の電線の意味)と書きます。
⑧電源の非接地側につながっている線に「ク」(黒色の電線の意味)と書きます。
⑨電線の色が書かれていないところに残りの電線の色を書きます。
複線図を書く基本的な手順は以上のようになり、この順番に沿って書いていくと候補問題の複線図が完成します。
「うーん、めんどくさそうだなー。」 とか、「難しそうだなぁー。」
と思うかもしれませんが、書き慣れてくるとそんなに大変でもなくなるので、まずは何度も書く練習をして慣れるようにしましょう!
それから、複線図を効率良くおぼえるコツは、
- 書く順番を守る!
- 練習する度に書き方や書く順番を変えない!
ことで、この2つが大きなポイントになります。
技能試験を受験する方に複線図の書き方を教えて複線図を書いているのを見ていると、毎回書く順番が違っていたり、書き方が書く度に違っていたりする方もいたりします。
初めのうちは仕方がないことですが、複線図を書く度に書く順番や書き方が違ってしまうと、間違いの元になったり、間違いに気付かなかったりしてしまいますので、
書く順番と書き方は毎回同じにする
ということを意識しながら複線図を書くようにしましょう!
複線図の基本的な書き方のページでは、簡単な単線図を例にして複線図の基本的な書き方について解説していますので、複線図の勉強をこれから始める方は参考にしてみてもいいと思います。
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平成30年度(2018年度)候補問題No.13の単線図
平成30年度(2018年度)候補問題No.13の単線図は、自動点滅器がある単線図です。(ちなみに、この単線図は平成29年度の候補問題No.13と同じです。)
(この候補問題の単線図について詳しくは、平成30年度候補問題No.13の単線図の解説のページを参考にしてみてください。)
この単線図を、複線図を書くときの手順に沿って複線図に直してみます。
ここで、複線図を書く条件(想定される電線の接続方法)は次のようにします。
電線の接続方法(想定施工条件)
- 左側のVVF用ジョイントボックスでは、リングスリーブによる終端接続とする
- 右側のVVF用ジョイントボックスでは、差込形コネクタによる接続とする
※電線の接続方法は想定ですので、本番の試験では接続方法が異なる可能性もあります。試験のときは問題用紙に記載されている施工条件を確認し、必ずそれに従ってください。
なお、自動点滅器については、過去の出題実績に従い、次のような3極の端子台で代用されるものと想定して解説します。
平成30年度(2018年度)候補問題No.13の複線図の書き方
①単線図に書かれている電源、器具などを同じ配置で書きます
単線図の配置そのままで電源、器具などを書きます。
複線図は電線一本一本のつながりが分かるように書くものなので、電源は接地側と非接地側を区別できるように、接地側を「N(シ)」、非接地側を「L(ク)」と書きます。N(シ)の「シ」は電線の絶縁被覆の色が「白色」、L(ク)の「ク」は電線の絶縁被覆の色が「黒色」を表わします。(慣れてきたら「(シ)」と「(ク)」は書かなくてもいいですよ。)
スイッチは、電線を接続する端子が分かるようにスイッチっぽい図で書きます。
また、ここでは、自動点滅器は3極の端子台で代用されるものと想定しているので、自動点滅器は端子台っぽく書いておきます。四角に丸を3つ書いて、端子台の端子番号を上から「1」「2」「3」と書いておきましょう。
それから、施工省略のところは施工省略範囲が分かるように、単線図と同じように点線(一点鎖線)で囲っておきます。この点線が意外に大事で、点線を書かないで施工すると、作らなくてもいいのに間違って作ってしまったりして、がっかりしますよ。少しでも時間短縮したい人は「施工省略」とわざわざ書かなくてもいいですが点線だけは必ず書きましょう。
スイッチと器具の対応を表わすカタカナも忘れずに書きましょう。
②電源の接地側(N(シ))をスイッチ以外の器具につなげます
電源の接地側(N(シ))をスイッチ以外の器具につなげます。
この候補問題の場合のスイッチ以外の器具は「ランプレセプタクル」「コンセント」「屋外灯(施工省略)」なので、電源の接地側(N(シ))からランプレセプタクルとコンセントと屋外灯(施工省略)に線をつなげます。なお、屋外灯(施工省略)は自動点滅器でON/OFFされるので、屋外灯(施工省略)への接地側の線は自動点滅器(端子台)の端子「2」を経由してつなげます。
ここで、線を書くときに気を付けてほしいのですが、線のつながりを表わす「●」を必ず書くようにしましょう。複線図を書き進めて線が多くなって重なってくると、線のつながりが分からなくなり混乱してしまいます。本番のときに「●」を書き忘れていると最後の方で焦っちゃいますよ!
③電源の非接地側(L(ク))をスイッチとコンセントにつなげます
電源の非接地側(L(ク))をスイッチとコンセントにつなげます。
自動点滅器は屋外灯(施工省略)をON/OFFするものなのでスイッチと考え、非接地側(L(ク))の線を自動点滅器(端子台)の端子「1」にもつなげます。
④スイッチからそのスイッチに対応する器具につなげます
スイッチからそのスイッチに対応する器具につなげます。
スイッチ「イ」に対応する器具は「イ」のランプレセプタクルなので、スイッチ「イ」のまだ何も線がつながっていないところ(この場合右側)からランプレセプタクルに線をつなげます。
また、「ロ」の自動点滅器で「ロ」の屋外灯(施工省略)をON/OFFするので、自動点滅器(端子台)の端子「3」を屋外灯(施工省略)につなげます。
⑤電線を接続するところを○または□で囲みます
電線を接続するところを○または□で囲みます。
電線を接続するところとはVVF用ジョイントボックス部分またはアウトレットボックス部分のことで、VVF用ジョイントボックスの場合は○で、アウトレットボックスの場合は□で囲みます。この候補問題の場合は電線を接続するところが2箇所あって、どちらもVVF用ジョイントボックスなのでどちらも○で囲みます。
ちなみに、VVF用ジョイントボックスとアウトレットボックスはこういうので、
技能試験では、VVF用ジョイントボックスは支給されないので取り付けは省略されますが、アウトレットボックスは支給されるので取り付けが必要です。
⑥スリーブ接続には●、コネクタ接続には■を書きます
電線をスリーブ(リングスリーブ)で接続するところには●を、コネクタ(差込形コネクタ)で接続するところには■を書きます。
ここでは、左側のVVF用ジョイントボックスでの接続はリングスリーブによる終端接続、右側のVVF用ジョイントボックスでの接続は差込形コネクタによる接続と想定しているので、左側の電線を接続するところには●を、右側の電線を接続するところには■を書きます。
このときに、電線を2本だけ接続するところに●または■を書き忘れる人が多いので気を付けましょう!
⑦電源の接地側(N(シ))につながっている線に「シ」と書きます
電源の接地側(N(シ))につながっている線に「シ」と書きます。
この「シ」の意味は電線の絶縁被覆の色が白色という意味で、電源の接地側(N(シ))につながる電線の色は基本的に白色になります。電源の接地側(N(シ))からたどっていって、つながっている線にだけ「シ」と書けばいいです。自動点滅器と屋外灯(施工省略)間の電線の色も書き忘れないように気を付けましょう!
複線図に電線の色を書いていくときも、必ず順番を守ってください。書く順番を守ることが複線図を間違えずに書くコツですので。
⑧電源の非接地側(L(ク))につながっている線に「ク」と書きます
電源の非接地側(L(ク))につながっている線に「ク」と書きます。
この「ク」の意味は電線の絶縁被覆の色が黒色という意味で、非接地側(L(ク))につながる電線の色は基本的に黒色になります。電源の非接地側(L(ク))からたどっていって、つながっている線にだけ「ク」と書けばいいです。
⑨電線の色が書かれていないところに電線の色を書きます
電線の色がまだ書かれていないところに残りの電線の色を書くと完成です。
2心ケーブルの電線の絶縁被覆の色は「黒色と白色」、3心ケーブルの電線の絶縁被覆の色は「黒色と白色と赤色」なので、まだ使われていない残りの電線の色を書けばいいです。
複線図完成!
以上で、平成30年度(2018年度)候補問題No.13の複線図が完成しました!
複線図を書くときには書く順番があって、その順番を守って書けば誰でも簡単に書けるので頑張って複線図の書き方をおぼえましょう!
それから、技能試験の練習(技能試験対策)を進めるためには、まず複線図が書けないとどうにもなりませんので、技能試験の練習を効率よく進めるためにも複線図の書き方は早めにおぼえておいた方がいいですよ。
- 複線図を書くときは書く順番を必ず守ろう!
- 施工条件を必ず確認しよう!
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単線図がよく分からないという方はこちらの第二種電気工事士 候補問題の単線図の解説 平成30年度No.13のページを参考にしてみましょう。施工条件についてはこちらの技能試験の施工条件の解説を参考にしてみてください。
(平成30年度(2018年度)の候補問題の単線図(配線図)と複線図の一覧表はこちら。)
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