スポンサーリンク



導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題の解き方

第二種電気工事士筆記試験の導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題の解き方について解説しています。

 

第二種電気工事士筆記試験を受験する方の中には、

 

計算問題が苦手!とか、

 

計算問題はもう捨てちゃいました!(捨てないで〜)

 

という方もいるかもしれませんが、第二種電気工事士筆記試験で出題されている計算問題のほとんどは、

  • 過去に出題された計算問題とまったく同じ問題
  • 過去に出題された計算問題の数値を変えただけの問題
  • ちょっとだけ何か(?)を変えた類似問題

で、出題項目ごとに過去問題を見てみると、問題の出題パターンもほぼ同じです。

 

ですので、計算問題が苦手な方でも、出題項目ごとにおぼえることをおぼえて解き方のパターンに慣れてしまえば、計算問題でも点数をとれるようになります。

 

このページでは、過去に試験で出題された過去問題を使って導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題の解き方について解説していますので、このページを読んで導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題を解けるようになりましょう。

 

計算問題も解けるようになると、合格がぐぐぐーん!と近づきますよ!

 

問題には過去問題を使っていますので、過去問題の勉強にもなると思います。

 

スポンサーリンク

 

 

導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題を解くための基礎知識

まず初めに、導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題を解くためにおぼえておかなければならないことをおぼえてしまいましょう。

 

導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題を解けるようになるためにおぼえておかなければならないのは、次の2つの電線の抵抗の公式です。

  • 電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式
  • 電線の太さが直径の電線の抵抗の公式

この2つの公式をおぼえておけば、あとはこの公式のどちらかに問題で与えられた値(条件)を当てはめるだけです。

 

このページに掲載している問題は、2つの公式の両方をおぼえていなくても、どちらか1つをおぼえていれば解けます。

 

電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式

電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式は次のような公式で、この公式の電線の太さは断面積で与えられます。

 

電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式:$R=\rho\dfrac{L}{S}$ …①

 

①式の $R$ は電線の抵抗[$\Omega$]、$\rho$ は電線の抵抗率[$\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$]、$L$ は電線の長さ[$\mathrm{m}$]、$S$ は電線の断面積[$\mathrm{m^2}$]を表わし、①式は、電線の抵抗率 $\rho$ 、電線の長さ $L$ 、電線の断面積 $S$ が分かれば、電線の抵抗 $R$ を求めることができますよ、という式です。

 

電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式

 

抵抗率 $\rho$ は電流の流れにくさを表わすもので、電線の材料によって異なる値になります。抵抗率が大きいほど電流は流れにくく、抵抗率が小さいほど電流は流れやすくなります。

 

「電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式」については、ここでは①式をおぼえておけばいいのですが、ここで、ちょっとだけ注意することがあります。(ちょっとじゃないけど…。)

 

そ、それは、単位です!

 

①式中の $S$ は電線の断面積を表わしますが、この $S$ の単位は$\boldsymbol{\mathrm{m^2}}$(平方メートル)です。

 

なので、問題に書かれている電線の断面積の単位が「 $\mathrm{mm^2}$ 」(平方ミリメートル)だったら、その電線の断面積を「 $\mathrm{mm^2}$ 」(平方ミリメートル)から「 $\mathrm{m^2}$ 」(平方メートル)に直して①式の公式に代入しなければなりません。(換算が必要ってことです。)

 

$\mathrm{mm^2}$(平方ミリメートル)を $\mathrm{m^2}$(平方メートル)に直す(換算する)ときは、$\mathrm{mm^2}$(平方ミリメートル)の値に $10^{-6}$ をかけます。例えば、$1\,000\,000\,\mathrm{mm^2}$(百万平方ミリメートル) …② を平方メートルに直すときは、②の値に $10^{-6}$ をかけます。

 

$1\,000\,000$[$\mathrm{mm^2}$]$\times\color{#ff3333}{10^{-6}}$ ⇒ $1$[$\mathrm{m^2}$] ($1\,000\,000\,\mathrm{mm^2}$ は $1\,\mathrm{m^2}$ になる

 

断面積が $S$[$\mathrm{mm^2}$]だったら、これも同じようにして、$S$ に $10^{-6}$ をかけます。

 

$S$[$\mathrm{mm^2}$]$\times\color{#ff3333}{10^{-6}}$ ⇒ $S\times 10^{-6}$[$\mathrm{m^2}$] ($S$[$\mathrm{mm^2}$]は $S\times 10^{-6}$[$\mathrm{m^2}$]になる

 

もし、$\mathrm{mm^2}$ を $\mathrm{m^2}$ に直すときに $10$ の何乗だったか忘れてしまった場合は、$1$ 平方メートルは何平方ミリメートルになるか考えてみると分かります。

 

  • $1\,\mathrm{cm}$ は $10\,\mathrm{mm}$
  • $10\,\mathrm{cm}$ は $100\,\mathrm{mm}$
  • $100\,\mathrm{cm}$( $1\,\mathrm{m}$ )は $1\,000\,\mathrm{mm}$

 

ということは、

 

  • $1\,\mathrm{m^2}$ は $1\,000\,\mathrm{mm}\times1\,000\,\mathrm{mm}$ で、$1\,000\,000\,\mathrm{mm^2}$ ($\mathrm{m^2}$ と $\mathrm{mm^2}$ は $1:1\,000\,000$

 

となるから、$\mathrm{mm^2}$ を $\mathrm{m^2}$ に直すときは $1\,000\,000$( $=10^6$ )で割る。ということは、$10^{-6}$ をかけるんだー!てな感じで。

 

平方ミリメートルから平方メートルへの換算

 

$\dfrac{1}{1\,000\,000} =\dfrac{1}{10^6} =10^{-6}$ になります。なので、$1\,000\,000$ で割るというのは、$10^{-6}$ をかけるのと同じです。

 

この $\mathrm{mm^2}$ から $\mathrm{m^2}$ への換算は、他の抵抗の計算問題を解くときにも使うのでおぼえておきましょう。

 

電線の太さが直径の電線の抵抗の公式

電線の太さが直径の電線の抵抗の公式は次のような公式で、この公式の電線の太さは直径で与えられます。

 

電線の太さが直径の電線の抵抗の公式:$R=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}$ …③

 

③式の $R$ は電線の抵抗[$\Omega$]、$\rho$ は電線の抵抗率[$\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$]、$L$ は電線の長さ[$\mathrm{m}$]、$D$ は電線の直径[$\mathrm{m}$]を表わし、③式は、電線の抵抗率 $\rho$ 、電線の長さ $L$ 、電線の直径 $D$ が分かれば、電線の抵抗 $R$ を求めることができますよ、という式です。

 

電線の太さが直径の電線の抵抗の公式

 

③式中の $\pi$ は円周率( $\pi\fallingdotseq 3.14$ )で、円の面積とかを求めるときによく使うやつですね。円の面積 $=\pi\times r^2$( $\text{円周率}\times\text{半径}^2$ )みたいなね。

 

「電線の太さが直径の電線の抵抗の公式」については、ここでは③式をおぼえておけばいいのですが、ここでも、ちょっとだけ注意することがあります。(これも、ちょっとじゃないけど…。)

 

そ、それは、ここでも単位です!

 

③式中の $D$ は電線の直径を表わしますが、この $D$ の単位は$\boldsymbol{\mathrm{m}}$(メートル)です。

 

なので、問題に書かれている電線の直径の単位が「 $\mathrm{mm}$ 」(ミリメートル)だったら、その電線の直径を「 $\mathrm{mm}$ 」(ミリメートル)から「 $\mathrm{m}$ 」(メートル)に直して③式の公式に代入しなければなりません。(換算が必要ってことです。)

 

$\mathrm{mm}$(ミリメートル)を $\mathrm{m}$(メートル)に直す(換算する)ときは、$\mathrm{mm}$(ミリメートル)の値に $10^{-3}$ をかけます。例えば、$1\,000\,\mathrm{mm}$(千ミリメートル) …④ をメートルに直すときは、④の値に $10^{-3}$ をかけます。

 

$1\,000$[$\mathrm{mm}$]$\times\color{#ff3333}{10^{-3}}$ ⇒ $1$[$\mathrm{m}$] ($1\,000\,\mathrm{mm}$ は $1\,\mathrm{m}$ になる

 

導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題の問題文には、よく直径 $\boldsymbol{D}$[$\boldsymbol{\mathrm{mm}}$]と書いてあるんですけど、これをメートルに直すときも、同じように $10^{-3}$ をかけます。

 

$D$[$\mathrm{mm}$]$\times\color{#ff3333}{10^{-3}}$ ⇒ $D\times 10^{-3}$[$\mathrm{m}$] ($D$[$\mathrm{mm}$]は $D\times 10^{-3}$[$\mathrm{m}$]になる

 

もし、$\mathrm{mm}$ を $\mathrm{m}$ に直すときに $10$ の何乗だったか忘れてしまった場合は、次のように $1$ センチは何ミリで…、と書いてみると分かります。

 

  • $1\,\mathrm{cm}$ は $10\,\mathrm{mm}$
  • $10\,\mathrm{cm}$ は $100\,\mathrm{mm}$
  • $100\,\mathrm{cm}$( $1\,\mathrm{m}$ )は $1\,000\,\mathrm{mm}$ ($\mathrm{m}$ と $\mathrm{mm}$ は $1:1\,000$

 

となるから、$\mathrm{mm}$ を $\mathrm{m}$ に直すときは $1\,000$( $=10^3$ )で割る。ということは、$10^{-3}$ をかけるんだー!てな感じで。

 

ミリメートルからメートルへの換算

 

$\dfrac{1}{1\,000} =\dfrac{1}{10^3} =10^{-3}$ になります。なので、$1\,000$ で割るというのは、$10^{-3}$ をかけるのと同じです。

 

この $\mathrm{mm}$ から $\mathrm{m}$ への換算は、他の抵抗の計算問題を解くときにも使うので、先ほどの $\mathrm{mm^2}$ から $\mathrm{m^2}$ への換算といっしょにおぼえておきましょう。

  • $\mathrm{mm^2}$ から $\mathrm{m^2}$ へ換算するときは、$10^{-6}$ をかける
  • $\mathrm{mm}$ から $\mathrm{m}$ へ換算するときは、$10^{-3}$ をかける

 

以上の「電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式」と「電線の太さが直径の電線の抵抗の公式」をおぼえたら、導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題を解くための基礎知識はOKです!(このページに掲載している問題は、どちらか一つの公式をおぼえておけば解けるんですけどね。)

 

では、過去に第二種電気工事士筆記試験で出題された過去問題を解いてみましょう!

 

補足

断面積の公式から直径の公式を導出できる!

次のようにすると、「電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式」から「電線の太さが直径の電線の抵抗の公式」を導くことができます。

 

$R=\rho\dfrac{L}{S}$ …⑤ (電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式

 

この公式の「 $S$ 」は断面積なので、電線の直径を $D$ とした場合、断面積 $S$ は、

 

$S=\pi\times\left( \dfrac{D}{2}\right)^2$ …⑥

 

$=\pi\times\dfrac{D^2}{4} =\dfrac{\pi D^2}{4}$

 

$\therefore S=\dfrac{\pi D^2}{4}$ …⑦ と表わせます。

 

⑥では、円の面積の公式( $\text{円周率}\pi\times\text{半径}^2$ )を使っています。$D$ は直径なので、半径は $\dfrac{D}{2}$ になります。

 

この⑦を⑤式に代入します。

 

$R=\rho\dfrac{L}{S}$ (⑤式

 

$=\rho\dfrac{L}{\color{#ff3333}{\dfrac{\pi D^2}{4}}}$ (⑦を⑤式に代入した

 

$=\dfrac{\rho L}{\dfrac{\pi D^2}{4}} =\rho L\times\dfrac{4}{\pi D^2} =\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}$

 

$\therefore \color{#ff3333}{R=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}}$ (電線の太さが直径の電線の抵抗の公式

 

導出できた!

 

以上のように円の面積の公式を使うと、「電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式」から「電線の太さが直径の電線の抵抗の公式」を導くことができるので、「電線の太さが直径の電線の抵抗の公式」を忘れてしまったときは計算してみるといいと思います。

 

断面積の公式から直径の公式を導出する方法

 

2つの公式どっちも忘れてしまったときはどうしましょう…。

 

スポンサーリンク

スポンサーリンク


 

導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題(過去問題)と解き方

 

抵抗率 $\rho$[$\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$]、直径 $D$[$\mathrm{mm}$]、長さ $L$[$\mathrm{m}$]の導線の電気抵抗[$\Omega$]を表す式は。

イ.$\dfrac{\rho L^2}{\pi D^2}\times 10^6$ロ.$\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ハ.$\dfrac{4\rho L^2}{\pi D}\times 10^6$ニ.$\dfrac{4\rho L}{\pi D}\times 10^6$

出題:令和3年度下期午後問2平成29年度下期問3平成27年度下期問3平成22年度問3

解き方

 

この問題は、抵抗率が $\rho$[$\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$]、直径が $D$[$\mathrm{mm}$]、長さが $L$[$\mathrm{m}$]の導線の電気抵抗[$\Omega$]を表わす式を求める問題です。

 

問題の導線

 

問題を読んでみると、導線の太さが直径で与えられているので、この問題を、先ほどおぼえた電線の太さが直径の電線の抵抗の公式を使って解いてみましょう。

 

$R=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}$ (電線の太さが直径の電線の抵抗の公式

$R$:電線の抵抗[$\Omega$] $\rho$:電線の抵抗率[$\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$] $L$:電線の長さ[$\mathrm{m}$] $D$:電線の直径[$\mathrm{m}$]

 

この公式を使うときは、単位に注意!するのでした。公式の単位と問題の単位を並べて比べてみると次のようになります。

単位の比較
  公式の単位 問題の単位
抵抗(電気抵抗) $\Omega$ $\Omega$
抵抗率 $\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$ $\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$
長さ $\mathrm{m}$ $\mathrm{m}$
直径 $\mathrm{m}$ $\mathrm{mm}$

上の表をみると分かるように、抵抗(電気抵抗)、抵抗率、長さの単位は同じですが、直径の単位が違いますね。公式の直径の単位は「 $\mathrm{m}$ 」(メートル)ですが、問題の直径の単位は「 $\mathrm{mm}$ 」(ミリメートル)になっています。なので、問題の直径は、$\mathrm{mm}$ から $\mathrm{m}$ へ換算しなければなりません。

 

$\mathrm{mm}$ から $\mathrm{m}$ へ換算するときは $10^{-3}$ をかければよかったので、問題の直径 $D$ に $10^{-3}$ をかけると、$D\times 10^{-3}$ となり、これが「 $\mathrm{m}$ 」(メートル)に換算した問題の直径になります。

 

これで公式と問題の単位がそろったので、あとは公式に代入するだけです。問題の各値を公式に代入してみましょう。

 

$R=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}$ (電線の太さが直径の電線の抵抗の公式

 

$R=\dfrac{4\color{#ff3333}{\rho L}}{\pi\times\left( \color{#ff3333}{D\times 10^{-3}}\right)^2}$ (問題の各値を代入した

 

$=\dfrac{4\rho L}{\pi\times D^2\times\left( 10^{-3}\right)^2}$

 

$=\dfrac{4\rho L}{\pi\times D^2\times 10^{-6}}$ ($10^{-3}$ の2乗は $10^{-6}$ になります

 

$=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ ($\dfrac{1}{10^{-6}}$ は $10^6$ になります

 

$\therefore R=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ (これが求める電気抵抗を表わす式

 

したがって、「ロ」の $\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ が正解になります。

 

正解の電気抵抗の式

 

ちなみに、ここでやっている計算方法を簡単にまとめると、

各値の単位を電線の抵抗の公式の単位に合わせる

各値を電線の抵抗の公式に代入する

となります。

 

公式さえおぼえておけば、あとは単位に注意して公式に代入するだけなのね。(公式って大事だなー。)

 

解答:ロ

 

問題1の別解①(電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式を使う方法)

 

この問題は、電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式を使っても解くことができます。

 

どうやって?

 

こうやります!

 

「電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式」は、次のような公式でした。

 

$R=\rho\dfrac{L}{S}$ (電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式

$R$:電線の抵抗[$\Omega$] $\rho$:電線の抵抗率[$\Omega\,\cdotp\mathrm{m}$] $L$:電線の長さ[$\mathrm{m}$] $S$:電線の断面積[$\mathrm{m^2}$]

 

この公式は、電線の抵抗率 $\rho$ 、電線の長さ $L$ 、電線の断面積 $S$ が分かれば、電線の抵抗 $R$ を求めることができますよ、という公式なのでした。

 

電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式

 

ここで、問題を見てみると、導線の抵抗率は分かっている(与えられている)、導線の長さも分かっている(与えられている)、最後の一つ導線の断面積は…分からない!どこみてもない!どうしましょう??

 

でも、導線の直径は分かっていますね!(直径 $D$[$\mathrm{mm}$]って書いてある。)

 

ということは…、

 

導線の直径は分かっている (問題に書いてある

 

導線の半径が分かる (直径を $2$ で割ればいいだけ

 

導線の断面積が分かる! (円の面積の公式( $\text{円周率}\pi\times\text{半径}^2$ )を使う

 

ということなので、導線の直径から断面積を求めて、それを公式の断面積 $S$ に代入すればいいってことですね。

 

では、断面積 $S$ を求めてみましょう。導線の半径は、$D$[$\mathrm{mm}$]をメートルに換算して $2$ で割った $\dfrac{D\times 10^{-3}}{2}$ ですよ!

 

$S=\pi\times\left( \dfrac{D\times 10^{-3}}{2}\right)^2$ (円の面積の公式を使った

 

$=\pi\times\dfrac{D^2\times\left( 10^{-3}\right)^2}{2^2}$

 

$=\pi\times\dfrac{D^2\times 10^{-6}}{4}$ ($10^{-3}$ の2乗は $10^{-6}$ になります

 

$=\dfrac{\pi D^2\times 10^{-6}}{4}$

 

$\therefore S=\dfrac{\pi D^2\times 10^{-6}}{4}$ (これが断面積 $S$[$\mathrm{m^2}$]

 

導線の断面積

 

導線の半径を $\mathrm{m}$(メートル)に換算してから断面積 $S$ を計算しているので、上式の断面積 $S$ の単位は $\mathrm{m^2}$(平方メートル)になります。

 

断面積 $S$[$\mathrm{m^2}$]が求められたので、あとは公式に代入するだけです。問題の各値を公式に代入してみましょう。

 

$R=\rho\dfrac{L}{S}$ (電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式

 

$R=\color{#ff3333}{\rho}\dfrac{\color{#ff3333}{L}}{\color{#ff3333}{\dfrac{\pi D^2\times 10^{-6}}{4}}}$ (問題の各値と求めた断面積の値を代入した

 

$=\dfrac{\rho L}{\dfrac{\pi D^2\times 10^{-6}}{4}}$ $=\rho L\times\dfrac{4}{\pi D^2\times 10^{-6}}$ $=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2\times 10^{-6}}$

 

$=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ ($\dfrac{1}{10^{-6}}$ は $10^6$ になります

 

$\therefore R=\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ (これが求める電気抵抗を表わす式

 

したがって、「ロ」の $\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ が正解になります。

 

正解の電気抵抗の式

 

別解①の場合、断面積の計算をしないといけないので、先ほどの解き方よりも計算が多くなりますね。2つの公式どちらもおぼえている場合は、「電線の太さが直径の電線の抵抗の公式」を使った方が計算が少なくなるのでいいかなと思います(この問題の場合)。計算が減ると計算ミスも減るので。

 

基本的に、問題の電線(導線)の太さが断面積で与えられているときは「電線の太さが断面積の電線の抵抗の公式」、電線(導線)の太さが直径で与えられているときは「電線の太さが直径の電線の抵抗の公式」を使うと計算が少なくなります。

 

解答:ロ

 

問題1の別解②(電線の抵抗の大きさってどうなるの?から考える方法)

 

別解②は、電線の抵抗の大きさってどうなるの?から考える方法で、この方法を使うと、計算しなくても正解が分かってしまいます! といっても、電線の抵抗の大きさってどうなるの?が分からないと正解できないんですが…。

 

電線の抵抗の大きさ($R$)は、電線の長さ($\boldsymbol{L}$)に比例して、電線の直径の2乗($\boldsymbol{D^2}$)に反比例します。

 

電線の抵抗の公式(電線の太さが直径の電線の抵抗の公式)をみても、そうなっていますね。

 

電線の抵抗は長さに比例、直径の2乗に反比例

 

なので、そのようになっている式が選択肢の中に一つだけあったら、それが正解になります。選択肢それぞれの式がどうなっているか、「イ」の式から見てみましょう。

 

イ.$\dfrac{\rho L^2}{\pi D^2}\times 10^6$ (「イ」の式

「イ」の式は、分子に $L^2$ 、分母に $D^2$ なので、「長さの2乗($L^2$)に比例して、直径の2乗($D^2$)に反比例」している式になっています。
「長さの2乗($L^2$)に比例」なので、ハズレになります。

イはハズレ

 

ロ.$\dfrac{4\rho L}{\pi D^2}\times 10^6$ (「ロ」の式

「ロ」の式は、分子に $L$ 、分母に $D^2$ なので、「長さ($L$)に比例して、直径の2乗($D^2$)に反比例」している式になっています。
なので、アタリになります!

ロはアタリ

 

ハ.$\dfrac{4\rho L^2}{\pi D}\times 10^6$ (「ハ」の式

「ハ」の式は、分子に $L^2$ 、分母に $D$ なので、「長さの2乗($L^2$)に比例して、直径($D$)に反比例」している式になっています。
「長さの2乗($L^2$)に比例」「直径($D$)に反比例」なので、ハズレになります。

ハはハズレ

 

ニ.$\dfrac{4\rho L}{\pi D}\times 10^6$ (「ニ」の式

「ニ」の式は、分子に $L$ 、分母に $D$ なので、「長さ($L$)に比例して、直径($D$)に反比例」している式になっています。
「直径($D$)に反比例」なので、ハズレになります。

ニはハズレ

 

以上より、「長さ($L$)に比例して、直径の2乗($D^2$)に反比例」しているものは「ロ」だけなので、「ロ」が正解になります。

 

この解き方は、「長さ($L$)に比例して、直径の2乗($D^2$)に反比例」している式が選択肢の中に一つだけの場合は正解を見つけることができますが、「長さ($L$)に比例して、直径の2乗($D^2$)に反比例」している式が選択肢の中に複数ある場合には正解を見つけることができません。

 

なので、試験のときに、「長さ($L$)に比例して、直径の2乗($D^2$)に反比例している式があったー!」と飛びついてマークシートにマークしたら、

 

他にもあったのねー!

 

という残念な結果になる可能性もありますので、この解き方は参考程度にしておいて、はじめの解き方か、別解①の解き方で解くのをおすすめします。

 

解答の絞り込みや、答えを出したあとのチェックには使えると思いますが。

 

ちなみに、電線の抵抗と許容電流に関する文章問題(誤っているものを選ぶ問題)で、

  • 電線の抵抗は、$L$ に比例する。
  • 電線の抵抗は、$D^2$ に反比例する。

という文章が出てくることがあります。

 

ここで解説したように、この2つの文章はどちらも正しい記述ですので、おぼえておきましょう。

 

解答:ロ

 

 

導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題の解き方の解説は以上になりますが、導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題を解くためには、電線の抵抗の公式の知識が必要になります。

 

このページに掲載している電線の抵抗の公式は、第二種電気工事士筆記試験で出題されている他の抵抗の計算問題を解くときにもよく使う基本公式ですので、必ずおぼえておくようにしましょう。基本は大事!

 

スポンサーリンク

スポンサーリンク


 

第二種電気工事士筆記試験の計算問題の解き方のまとめページはこちら
第二種電気工事士筆記試験の計算問題の解き方

 

このページに掲載の問題(過去問題)は、(一財)電気技術者試験センターが作成した第二種電気工事士筆記試験の問題です。
このページの問題(過去問題)のところに記載されている「出題」(出題年度等)は、平成21年度以降の試験問題について記載しています。なお、多少の違いがあっても問題としては同じと考えられる問題については、同じ問題として記載しています。


スポンサーリンク


導線の電気抵抗を表わす式を求める計算問題の解き方 関連ページ

抵抗を示す式を求める計算問題の解き方
第二種電気工事士筆記試験で出題されている「抵抗を示す式を求める計算問題」の解き方について解説しています。問題には過去問題を使っていますので、過去問題の勉強にもなると思います。問題の解き方の他に、問題を解くために必要な基礎知識などについても解説していますので、計算問題の勉強に活用してみてください。
導線の抵抗率を表わす式を求める計算問題の解き方
第二種電気工事士筆記試験で出題されている「導線の抵抗率を表わす式を求める計算問題」の解き方について解説しています。問題には過去問題を使っていますので、過去問題の勉強にもなると思います。問題の解き方の他に、問題を解くために必要な基礎知識などについても解説していますので、計算問題の勉強に活用してみてください。
抵抗値が最も近い同材質の銅導線を求める計算問題の解き方
第二種電気工事士筆記試験で出題されている「抵抗値が最も近い同材質の銅導線を求める計算問題」の解き方について解説しています。問題には過去問題を使っていますので、過去問題の勉強にもなると思います。問題の解き方の他に、問題を解くために必要な基礎知識などについても解説していますので、計算問題の勉強に活用してみてください。