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第二種電気工事士候補問題の複線図の書き方 平成28年度No.7
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このページに掲載している候補問題の複線図の書き方は、平成28年度(2016年度)の候補問題の複線図の書き方です。令和6年度(2024年度)の候補問題の複線図の書き方は、こちらの令和6年度 第二種電気工事士技能試験の候補問題の複線図の書き方のページを参考にしてみてください。
平成28年度(2016年度)第二種電気工事士技能試験候補問題No.7の複線図の書き方の解説ページです。
技能試験の施工の練習(実際に課題を作る練習)をするときには、電気技術者試験センターから公表された候補問題の単線図を複線図に直し、その直した複線図を見ながら施工していきます。
したがって、各候補問題の単線図を複線図に直せないと施工することすらできない(技能試験の勉強を進めることができない)ことになりますので、技能試験の勉強をスタートしたら、まず初めに複線図の書き方をおぼえなければなりません。(ちなみに、候補問題は上期試験と下期試験で共通で全部で13問あり、試験では13問のうちのどれか1問が出題されます。)
複線図の書き方は初めはよく分からないかもしれませんが、複線図を書くためには書くための手順があって、その手順を守って書いていけばだんだん慣れてきて簡単にスイスイ書けるようになります。
複線図を書くときの基本的な手順はだいたいどの候補問題も同じで次のようになります。
複線図を書く基本的な手順
@単線図に書かれている電源、器具などを同じ配置で書きます。
A電源の接地側をスイッチ以外の器具につなげます。
B電源の非接地側をスイッチとコンセントにつなげます。
Cスイッチからそのスイッチに対応する器具につなげます。
D電線を接続するところ(VVF用ジョイントボックスとアウトレットボックス)を○または□で囲みます。
(VVF用ジョイントボックスは○、アウトレットボックスは□)
Eスリーブで接続するところには●、コネクタで接続するところには■を書きます。
F電源の接地側につながっている線に「シ」(白色の電線の意味)と書きます。
G電源の非接地側につながっている線に「ク」(黒色の電線の意味)と書きます。
H電線の色が書かれていないところに残りの電線の色を書きます。
複線図を書く基本的な手順は以上のようになり、この順番で書いていくと候補問題の複線図が完成します。
「う〜ん、めんどくさそうだな〜。」 とか、「難しそうだなぁ〜。」
と思うかもしれませんが、書き慣れてくるとそんなに大変でもなくなるので、まずは何度も書く練習をして慣れるようにしましょう!
それから、複線図を効率良くおぼえるコツは、
・書く順番を守る!
・練習する度に書き方や書く順番を変えない!
ことで、この2つが大きなポイントになります。
技能試験を受験する方に複線図の書き方を教えて複線図を書いているのを見ていると、毎回書く順番が違っていたり、書き方が書く度に違っていたりする方もいたりします。
初めのうちは仕方がないことですが、複線図を書く度に書く順番や書き方が違ってしまうと、間違いの元になったり、間違いに気付かなかったりしてしまいますので、
書く順番と書き方は毎回同じにする
ということを意識しながら複線図を書くようにしましょう!
また、複線図を書くときに「三色ボールペンを使用する派」と「シャープペン(黒色のみ)を使用する派」に分かれますが、当サイトでは、
・三色ボールペンは間違ったときに消せない(フリクションボールペンなら消せますが・・・)
・三色ボールペンで書き方をおぼえてしまうと電気工事士になったときに現場で三色ボールペンが必要
・現場の電気工事士が三色ボールペンで複線図を書いているのを(私は)見たことがない
という理由から、シャープペン(黒色のみ)で書く方法で解説(推奨)しています。
複線図の基本的な書き方のページでは、簡単な単線図を例にして複線図の基本的な書き方について解説していますので、複線図の勉強をこれから始める方は参考にしてみてもいいと思います。
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平成28年度(2016年度)候補問題No.7の単線図
平成28年度(2016年度)候補問題No.7の単線図は、3路スイッチを2個と4路スイッチを1個使った単線図です。3路スイッチと4路スイッチを組み合わせて使うことで、3箇所からランプレセプタクル2個をON/OFFできます。(ちなみに、この単線図は平成27年度の候補問題No.7の単線図と同じです。)
(単線図の詳細は、平成28年度候補問題No.7の単線図の解説のページを参考にしてみてください。)
この単線図を複線図を書くときの手順通りに書いて複線図に直してみます。
ここで、複線図を書く条件(想定される電線の接続方法)は次のようにします。
電線の接続方法(想定施工条件)
- 左側のVVF用ジョイントボックスではリングスリーブによる終端接続
- 右側のアウトレットボックスでは差込形コネクタによる接続
※電線の接続方法は想定ですので、本番の試験では接続方法が異なる可能性もあります。試験のときは問題用紙に記載されている施工条件を確認し、必ずそれにしたがってください。
それから、3路スイッチと4路スイッチを使った単線図の複線図への直し方は、他の複線図の書き方とはちょっと違ったところもあります。ですが、基本的な書き順はどれも同じで、決まった順番で書いていくだけなのでおぼえてしまえばどうってことないですよ。
平成28年度(2016年度)候補問題No.7の複線図の書き方
@単線図に書かれている電源、器具などを同じ配置で書きます
単線図の配置そのままで電源、器具などを書きます。
の前に、3路スイッチと4路スイッチについてちょっとだけ説明します。
3路スイッチと4路スイッチは複数箇所から同じ照明などをON/OFFするときに使われるスイッチで、階段の上の階と下の階などに使われています。2箇所からON/OFFするときには3路スイッチを2個、3箇所からON/OFFするときには3路スイッチを2個と4路スイッチを1個使います。この候補問題では、3箇所から2つの「イ」のランプレセプタクル(1つは施工省略)をON/OFFするので、3路スイッチ2個と4路スイッチ1個が使われています。
複線図に3路スイッチと4路スイッチの図を書くときは次のように書きます。
3路スイッチは端子が3つあって端子番号がそれぞれ「0」「1」「3」、4路スイッチは端子が4つあって端子番号が「2」「4」「1」「3」になります。あとはスイッチっぽく書くために図のように線を書いておきます。
3路スイッチと4路スイッチについてここでは詳しく説明しませんが、もうちょっと知りたい方は3路スイッチと4路スイッチのページで詳しく説明していますので参考にしてみましょう。
それでは話を戻して、単線図の配置そのままで電源、器具などを書きます。
複線図は電線一本一本のつながりが分かるように書くものなので、電源は接地側と非接地側を区別できるように、接地側を「N(シ)」、非接地側を「L(ク)」と書きます。
3路スイッチと4路スイッチは上の図を真似て書けばいいですね。このときに端子番号を間違って書くと間違ったところに接続したモノができあがってしまうので注意ですよ!
スイッチと器具の対応を示す「イ」も忘れずに書きましょう。
A電源の接地側(N(シ))をスイッチ以外の器具につなげます
電源の接地側(N(シ))をスイッチ以外の器具につなげます。
この場合のスイッチ以外の器具とは、2つのランプレセプタクル(1つは施工省略)ですね。
このときに気を付けてほしいのですが、線のつながりを表わす「●」を必ず書くようにしましょう。複線図を書き進めて線が多くなって重なってくると、線のつながりが分からなくなり混乱してしまいます。本番のときに「●」を書き忘れていると最後の方で焦っちゃいますよ!
B電源の非接地側(L(ク))をスイッチとコンセントにつなげます
電源の非接地側(L(ク))をスイッチとコンセントにつなげます。
この候補問題の場合はコンセントはないのでスイッチにつなげますが、3路スイッチと4路スイッチがある回路の場合は、まず一つ目の3路スイッチ(この場合左側の3路スイッチ)の「0」につなげます。つなげる端子番号を間違えないように注意しましょう!
C3路スイッチから4路スイッチにつなげます
左側の3路スイッチの「1」を4路スイッチの「2」、左側の3路スイッチの「3」を4路スイッチの「4」につなげます。(左側の3路スイッチの「1」を4路スイッチの「4」、左側の3路スイッチの「3」を4路スイッチの「2」につないでもいいですけどね。)
端子番号を間違えないように注意!
D4路スイッチから3路スイッチにつなげます
4路スイッチの「2」「4」の反対側の端子番号は「1」「3」なので、4路スイッチの「1」を右側の3路スイッチの「1」、4路スイッチの「3」を右側の3路スイッチの「3」につなげます。(4路スイッチの「1」を右側の3路スイッチの「3」、4路スイッチの「3」を右側の3路スイッチの「1」につないでもいいですけどね。)
端子番号を間違えないように注意!
Eスイッチからそのスイッチに対応する器具につなげます
「イ」の3路スイッチと4路スイッチで「イ」の2つのランプレセプタクル(1つは施工省略)をON/OFFするので、右側の3路スイッチの「0」を2つのランプレセプタクルにつなげます。
F電線を接続するところを○または□で囲みます
電線を接続するところを○または□で囲みます。
電線を接続するところとはVVF用ジョイントボックス部分またはアウトレットボックス部分のことで、VVF用ジョイントボックスの場合は○で、アウトレットボックスの場合は□で囲みます。
この候補問題の場合は電線を接続するところが2箇所あって、左側はVVF用ジョイントボックスなので○で、右側はアウトレットボックスなので□で囲みます。
ここでちょっと補足ですが、技能試験ではVVF用ジョイントボックスは支給されず、VVF用ジョイントボックスがあるものとして施工します。(アウトレットボックスは支給されるので、アウトレットボックスは取り付けが必要です。)
たまに「VVF用ジョイントボックスがありません!」と言う人がいますが、間違いなくありません。
Gスリーブ接続には●、コネクタ接続には■を書きます
電線をスリーブ(リングスリーブ)で接続するところには●を、コネクタ(差込形コネクタ)で接続するところには■を書きます。
ここでは、左側のVVF用ジョイントボックスでの接続はリングスリーブによる終端接続、右側のアウトレットボックスでの接続は差込形コネクタによる接続と想定していますので、左側の電線を接続するところには●を、右側の電線を接続するところには■を書きます。
このときに、電線2本だけを接続するところを書き忘れる人が多いので注意ですよ!
H電源の接地側(N(シ))につながっている線に「シ」と書きます
電源の接地側(N(シ))につながっている線に「シ」と書きます。
この「シ」の意味は電線の絶縁被覆の色が白色という意味で、接地側(N(シ))につながる電線の色は基本的に白色になります。
電源の接地側(N(シ))からたどっていって、つながっている線にだけ「シ」と書けばいいです。
複線図に電線の色を書いていくときも、必ず順番を守ってください。書く順番を守ることが複線図を間違えずに書くコツですので。
I電源の非接地側(L(ク))につながっている線に「ク」と書きます
電源の非接地側(L(ク))につながっている線に「ク」と書きます。
この「ク」の意味は電線の絶縁被覆の色が黒色という意味で、非接地側(L(ク))につながる電線の色は基本的に黒色になります。
電源の非接地側(L(ク))からたどっていって、つながっている線にだけ「ク」と書けばいいです。
J電線の色が書かれていないところに電線の色を書きます
電線の色がまだ書かれていないところに残りの電線の色を書くと完成です。
2心ケーブルの電線の絶縁被覆の色は「黒色と白色」、3心ケーブルの電線の絶縁被覆の色は「黒色と白色と赤色」なので、残りの電線の色は決まりますね。(4路スイッチとアウトレットボックス間には2心ケーブルを2本使います。)
あ、この候補問題の場合、図の点線で囲まれているところの色は決まりませんね。このような場合は施工条件で指定されない限り、色が入れ替わってもかまいません。
これで平成28年度(2016年度)候補問題No.7の複線図が完成しました。
複線図を書くときには書く順番があって、この順番を守って書けば誰でも簡単に書けるので頑張って複線図の書き方をおぼえましょう!
それから、技能試験の練習(試験対策)を進めるためには、まず複線図が書けないとどうにもなりませんので、技能試験の練習を効率よく進めるためにも複線図の書き方は早めにおぼえておいた方がいいですよ。
・複線図を書くときは書く順番を必ず守ろう!
・施工条件を必ず確認しよう!
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単線図がよく分からないという方はこちらの第二種電気工事士候補問題の単線図の解説平成28年度No.7のページを参考にしてみましょう。施工条件についてはこちらの技能試験の施工条件の解説を参考にしてみてください。
(平成28年度(2016年度)の候補問題の単線図と複線図の一覧表はこちら)
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