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技能試験で使うリングスリーブの種類と圧着工具の適切なダイス
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第二種電気工事士の技能試験は、実際に現場で使用される電線や器具などを使って、出題された課題を作り上げていく試験です。
課題を作り上げていくための作業の中には色々な作業がありますが、その中でも電線の接続作業は基本中の基本の作業になります。
電線を接続する作業にも色々ありますが、少し細かく分けてみると、
- 器具に電線を結線する作業
- リングスリーブで電線と電線を接続する作業
- 差込形コネクタで電線と電線を接続する作業
などがあります。この中のリングスリーブで電線と電線を接続する作業では、接続に使用するリングスリーブの種類(サイズ)、または、リングスリーブ用圧着工具でリングスリーブを潰すときのダイスのサイズを間違うと、
欠陥となり不合格になってしまいます!
なので、リングスリーブで電線と電線を接続(圧着接続)するときには、接続する電線の太さと本数に合ったリングスリーブを使用し、適切な正しいダイスでリングスリーブを潰さなければなりません。
このページでは、「接続する電線の太さと本数によるリングスリーブの選び方」と「リングスリーブを潰すときの適切なダイスの選び方」について解説しますので、技能試験の勉強の参考にしてみてください。
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接続する電線の太さと本数によるリングスリーブの選び方
第二種電気工事士の技能試験で使われるリングスリーブには2種類あって、一つは小サイズのリングスリーブ、もう一つは中サイズのリングスリーブになります。
リングスリーブには小サイズと中サイズの他に大サイズもありますが、第二種電気工事士の技能試験では使われません。
ではまず、リングスリーブとはどんなものか? 写真を見てみます?
左が小サイズのリングスリーブ、右が中サイズのリングスリーブです。小サイズと中サイズでは明らかに大きさが違うので、見ただけでどっちがどっちかは分かりますね。ちなみに、リングスリーブをよ〜く見るとちゃんと「小」とか「中」とか漢字で書いてあります。
立てるとこうなります。
立ててみただけで、なんの意味もありませんが・・・。ま、円柱のような形になってます。
それで、第二種電気工事士の技能試験では、電線の接続作業をするときにこの2つのサイズを使い分けるのですが、使い分けは接続する電線の太さと本数の組合せで決まります。
例えば、1.6mmの電線2本を接続するときには小サイズのリングスリーブ、2.0mmの電線を3本接続するときには中サイズのリングスリーブを使用します。
それから、接続する電線の太さは一種類だけとは限らず、例えば技能試験でよくある組合せでは、2.0mmの電線を1本と1.6mmの電線を3本接続するなんて組合せもあります。この場合には、使用するリングスリーブは「中サイズ」になります。
接続する電線の太さと本数の組合せには色々ありますので、接続する電線の組合せ毎に次の表にまとめてみました。
接続する電線の組合せ | 使用するリングスリーブのサイズ | |
---|---|---|
太さ | 本数 | |
1.6mm | 2本 | 小 |
3〜4本 | 小 | |
5〜6本 | 中 | |
2.0mm | 2本 | 小 |
3〜4本 | 中 | |
2.0mm(1本)と1.6mm(1〜2本) | 小 | |
2.0mm(1本)と1.6mm(3〜5本) | 中 | |
2.0mm(2本)と1.6mm(1〜3本) | 中 |
リングスリーブの選択(小サイズか?中サイズか?)を間違えると技能試験で不合格になってしまうので、必ずおぼえておくようにしましょう。
ちなみに学科試験でも、使用するリングスリーブの種類と個数の組合せを問う問題が出題されるときがあります。(ほぼ毎回出題されていますね。あ、このページを見てるってことは学科試験は終わってますかね?)
次は「リングスリーブを潰すときの適切なダイスの選び方」です。
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リングスリーブを潰すときの適切なダイスの選び方
ダイスとは?ってところからいってみます。
ダイスとはリングスリーブ用圧着工具のリングスリーブを潰すところのことで、例えば、ホーザンのリングスリーブ用圧着工具P-77の場合には「1.6×2小」「小」「中」「大」の4つのダイスがあります。それぞれのダイスによってリングスリーブを潰すときの大きさが違うので、4つの中から適切なダイスを選んで潰さなければなりません。(「1.6×2小」を「極小」と言ったりもします。)
リングスリーブを潰すときに使用するリングスリーブ用圧着工具を見てみるとこんな感じです。リングスリーブ用圧着工具の先っぽでリングスリーブを潰します。
リングスリーブ用圧着工具の先っぽを拡大するとこんな感じです。
ね? 「1.6×2小」「小」「中」「大」の4つがあって、大きさも違っていますよね。
この4つのダイスのうち適切なものを選んでリングスリーブを潰せばいいです。
使用するリングスリーブを間違えても欠陥で不合格になりますが、リングスリーブを潰すダイスのサイズを間違えても欠陥で不合格!になるので注意しましょう。ダイスを間違えて不合格になる人はけっこういます。
第二種電気工事士技能試験の欠陥については、こちらの第二種電気工事士技能試験の欠陥と欠陥の判断基準のページにまとめていますので参考にしてみてください。
それで、リングスリーブを潰すときの適切なダイスの選び方ですが、これも、接続に使用するリングスリーブを選ぶときと同じように、接続する電線の太さと本数で決まります。
表にまとめた方が分かりやすいのでこれも表にしてみました。
接続する電線の組合せ | 使用する圧着工具のダイス | |
---|---|---|
太さ | 本数 | |
1.6mm | 2本 | 1.6×2小(極小) |
3〜4本 | 小 | |
5〜6本 | 中 | |
2.0mm | 2本 | 小 |
3〜4本 | 中 | |
2.0mm(1本)と1.6mm(1〜2本) | 小 | |
2.0mm(1本)と1.6mm(3〜5本) | 中 | |
2.0mm(2本)と1.6mm(1〜3本) | 中 |
1.6mmを2本接続するときだけ一番小さい「1.6×2小」(極小)のダイスで潰します。これを技能試験の本番のときに「小」で潰してしまって不合格になるパターンが多いです。使用するリングスリーブが「小サイズ」だからといって、リングスリーブ用圧着工具のダイスも必ず「小」になるとは限りません、気を付けましょう。
それから、リングスリーブ用圧着工具でリングスリーブを潰すとどのダイスで潰したかがわかるので、間違ったダイスで潰してしまうと技能試験の判定員にバレバレです。それぞれのダイスで潰すと、次のように圧着マーク(刻印)が付きます。
「1.6×2小」(極小)で潰すと「○」、「小」で潰すと「小」、「中」で潰すと「中」と圧着マーク(刻印)が付きます。なので、潰すダイスを間違うと簡単に見つかってしまいますので注意です。
リングスリーブの種類と圧着工具の適切なダイスのまとめ表
先ほどの「使用するリングスリーブ」と「リングスリーブを潰すダイス」はセットでおぼえた方がおぼえやすいので、次のまとめ表でおぼえましょう。
リングスリーブとダイスの2つの表をまとめると次のようになります。
接続する電線の組合せ | 使用するリングスリーブのサイズ | 使用する圧着工具のダイス | 圧着マーク(刻印) | |
---|---|---|---|---|
太さ | 本数 | |||
1.6mm | 2本 | 小 | 1.6×2小(極小) | |
3〜4本 | 小 | 小 | ||
5〜6本 | 中 | 中 | ||
2.0mm | 2本 | 小 | 小 | |
3〜4本 | 中 | 中 | ||
2.0mm(1本)と1.6mm(1〜2本) | 小 | 小 | ||
2.0mm(1本)と1.6mm(3〜5本) | 中 | 中 | ||
2.0mm(2本)と1.6mm(1〜3本) | 中 | 中 |
1.6mmを2本接続するときだけ「リングスリーブのサイズ」と「圧着工具のダイスのサイズ」が異なるので注意しましょう!
第二種電気工事士の技能試験では、「1.6mmを2本接続」、「2.0mmを1本と1.6mmを1本接続」することがよくありますが、このときに使用するリングスリーブはどちらも「小サイズ」で同じであっても、使用するリングスリーブ用圧着工具のダイスは違うので気を付けましょう。(ここを間違う人が多いですよ。)
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このページに掲載のホーザンのリングスリーブ用圧着工具P-77はホーザンから発売されている「技能試験用工具セットDK-29」にも入っています。ホーザンの工具セット「DK-29」については第二種電気工事士技能試験用おすすめ工具セットのページでも紹介していますので、これから工具を揃える方は参考にしてみるといいと思います。
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