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第二種電気工事士技能試験で使われる極性がある器具とない器具
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第二種電気工事士の技能試験では色々な器具が使われますが、器具には極性がある器具と極性がない器具があります。
「極性がある器具」は、
どっちの電線をどっちに結線しなければならないか?
が決められてる器具で、
「極性がない器具」は、
どっちの電線もどっちに結線してもいいですよ!
という器具になります。(極性がない器具の場合でも、片側だけに2本の電線を結線するのはダメですが…って、そんなことはしないですよね?)
つまり、技能試験の課題の施工で器具に電線を結線するときに「極性がある器具」の場合には、
どっちの電線をどっちの端子に結線するか? 間違えないでね!
ということです。
ここでは、「極性がある器具」と「極性がない器具」を分けてまとめてみましたので、技能試験の勉強の参考にしてみてください。
あ、そうそう、「どっちの電線」という意味は、「非接地側電線」と「接地側電線」のどっち?という意味です。
非接地側電線と接地側電線
非接地側電線は電源の非接地側につながる電線、接地側電線は電源の接地側につながる電線です。基本的に、非接地側電線には黒色の電線、接地側電線には白色の電線が使われます。
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極性がある器具
埋込連用コンセント
埋込連用コンセントの裏面の写真を見ると分かるように、電線の差込口(端子)の片側には「W」と表示されています。
この「W」の表示は、
こっち側が接地側ですよ!
という意味なので、埋込連用コンセントの場合には、「W」側に接地側電線(白色の電線)を結線し、何も表示されていない側に非接地側電線(黒色の電線)を結線しなければなりません。
埋込連用接地極付コンセント(単相100V用(定格15A125V))
接地極付コンセント(単相100V用)の場合には、「W」と表示されている電線の差込口(端子)に接地側電線(白色の電線)を結線しなければなりません。
接地極付コンセントには接地線(緑色の電線)を結線する接地極の端子もあるので、先ほどの埋込連用コンセントとは結線する端子の配置がちょっと違います。注意しましょう!
2口コンセント(ダブルコンセント)
2口コンセントの場合も電線の差込口(端子)の片側に「W」と表示されているので、「W」側に接地側電線(白色の電線)を結線しなければなりません。
埋込連用コンセント(1口)と同じですね。
接地極付接地端子付コンセント(EETコンセント)
接地極付接地端子付コンセント(EETコンセント)の場合も電線の差込口(端子)の片側には「W」と表示されているので、「W」側に接地側電線(白色の電線)を結線しなければなりません。
接地極付接地端子付コンセント(EETコンセント)には、先ほどの埋込連用接地極付コンセントと同じように接地極の端子もあります。接地(アース)の記号が表示されている接地極の端子には緑色の接地線を結線するので、端子を間違えないようにしましょう。
配線用遮断器(2極1素子)
配線用遮断器(2極1素子)の場合には、電線を結線する端子にそれぞれ「N」「L」と表示されています。「N」は接地側を表わすので、「N」の端子には接地側電線(白色の電線)を結線し、「L」の端子には非接地側電線(黒色の電線)を結線しなければなりません。
ランプレセプタクル
ランプレセプタクルの場合には、受金ねじ部の端子(受金ねじ部とつながっている端子)に接地側電線(白色の電線)を結線しなければなりません。
受金ねじ部の端子側に「W」と表示されているランプレセプタクルもある
ランプレセプタクルの受金ねじ部の端子側に「W」と表示されているランプレセプタクルもあります。
下の写真の左側は東芝製のランプレセプタクルで受金ねじ部の端子側に何も表示がありませんが、右側の明工社製のランプレセプタクルには受金ねじ部の端子側に「W」と表示されています。
受金ねじ部の端子側に「W」の表示があってもなくても、接地側電線(白色の電線)は必ず受金ねじ部の端子に結線しましょう!
引掛シーリング(角形)
引掛シーリング(角形)の場合には、「接地側」と表示されている方の電線の差込口(端子)に接地側電線(白色の電線)を結線しなければなりません。
接地側に「W」と表示されている引掛シーリングもある
引掛シーリングの接地側に「接地側」ではなく「W」と表示されている引掛シーリングもあります。
下の写真の左側はパナソニック製の引掛シーリングで接地側に「接地側」と表示されていますが、右側の東芝製の引掛シーリングでは接地側に「W」と表示されています。
「接地側」と表示されていても「W」と表示されていてもどちらも接地側を表わすので、必ず接地側を表わす表示のある方に接地側電線(白色の電線)を結線しましょう!
引掛シーリング(丸形)
引掛シーリング(丸形)の場合には、「W」と表示されている方の電線の差込口(端子)に接地側電線(白色の電線)を結線しなければなりません。
露出形コンセント
露出形コンセントの場合には、「W」と表示されている側の端子(ネジ)に接地側電線(白色の電線)を結線しなければなりません。
ちなみに、「W」と表示されている側に接地側電線(白色の電線)が結線されていればいいので、次のように反対側の穴からケーブルを通して端子に結線してもかまいません。
埋込連用3路スイッチ
3路スイッチはちょっと変わったスイッチで、端子には「0」「1」「3」があります。
端子「0」には、電源の非接地側につながる非接地側電線(黒色の電線)、または負荷(スイッチでON/OFFされる器具)につながる電線が結線されます。
端子「1」と「3」には、他の3路スイッチまたは4路スイッチにつながる電線が結線されます。
ちなみに、第二種電気工事士技能試験の3路スイッチと4路スイッチを使った課題では、3路スイッチを2個と4路スイッチを1個使って次のように接続されるパターン(電源の非接地側⇔3路スイッチ⇔4路スイッチ⇔3路スイッチ⇔負荷(器具)と接続されるパターン)がほとんどです。
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極性がない器具
埋込連用タンブラスイッチ
埋込連用タンブラスイッチには極性がないので、白色の電線と黒色の電線をそれぞれどちら側に結線してもいいです。
埋込連用4路スイッチ
4路スイッチは、隣の3路スイッチまたは4路スイッチに結線されるだけなので極性はありません。
埋込連用位置表示灯内蔵スイッチ
位置表示灯内蔵スイッチには極性がないので、白色の電線と黒色の電線をそれぞれどちら側に結線してもいいです。
位置表示灯内蔵スイッチには表示灯(ランプ)が付いていますが、基本的に埋込連用タンブラスイッチと同じですね。
埋込連用パイロットランプ
埋込連用パイロットランプには極性がないので、白色の電線と黒色の電線をそれぞれどちら側に結線してもいいです。
接地極付コンセント(単相200V用(定格20A250V))
接地極付コンセント(単相200V用)には極性がないので、黒色の電線と赤色の電線をそれぞれどちら側に結線してもいいです。
接地極付コンセントには接地極の端子もあります。接地(アース)の記号が表示されている接地極の端子には緑色の接地線を結線するので、端子を間違えないようにしましょう。
埋込連用接地端子
接地端子は、接地線が結線されるだけなので極性はありませせん。
技能試験で使われる極性がある器具と極性がない器具のまとめ
極性がある器具と極性がない器具をまとめると次のようになります。
極性がある器具
- 埋込連用コンセント
- 埋込連用接地極付コンセント(単相100V用)
- 2口コンセント(ダブルコンセント)
- 接地極付接地端子付コンセント(EETコンセント)
- 配線用遮断器(2極1素子)
- ランプレセプタクル
- 引掛シーリング(角形)
- 引掛シーリング(丸形)
- 露出形コンセント
- 埋込連用3路スイッチ
極性がない器具
- 埋込連用タンブラスイッチ
- 埋込連用4路スイッチ
- 埋込連用位置表示灯内蔵スイッチ
- 埋込連用パイロットランプ
- 接地極付コンセント(単相200V用)
- 埋込連用接地端子
接地側電線の色、非接地側電線の色、各器具の端子に結線される電線の色などは、問題用紙に記載されている施工条件で指示されます。必ず施工条件に従って課題を作るようにしましょう!
また、このページでは、リモコンリレー、タイムスイッチ、自動点滅器などの代用として使われる端子台については記載していませんが、端子台へ結線する電線の色についても施工条件で指示されますので必ずそれに従いましょう!
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施工条件についてよく分からない方は、こちらの第二種電気工事士技能試験の施工条件の解説のページを参考にしてみてください。
それから、3路スイッチと4路スイッチというちょっと変わったスイッチがありますが、3路スイッチと4路スイッチについては、こちらの3路スイッチと4路スイッチのページにまとめていますので参考にしてみてください。
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