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第二種電気工事士候補問題の複線図の書き方 平成27年度No.5
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このページに掲載している候補問題の複線図の書き方は、平成27年度(2015年度)の候補問題の複線図の書き方です。令和6年度(2024年度)の候補問題の複線図の書き方は、こちらの令和6年度 第二種電気工事士技能試験の候補問題の複線図の書き方のページを参考にしてみてください。
平成27年度(2015年度)第二種電気工事士技能試験候補問題No.5の複線図の書き方の解説ページです。
技能試験の施工の練習(実際に製作する練習)をするときには、電気技術者試験センターから公表される全13問の候補問題の単線図を自分で複線図に直し、その自分で直した複線図を見ながら施工していきます。
したがって、各候補問題の単線図を複線図に直せないと施工することすらできない(技能試験の勉強を進めることができない)ことになりますので、技能試験の勉強をスタートしたら、まず初めに複線図の書き方をおぼえなければなりません。(ちなみに、全13問の候補問題は上期試験、下期試験共通です。)
複線図の書き方は初めはよく分からないかもしれませんが、複線図を書くためには書くための手順があって、その手順を守って書いていけばだんだん慣れてきて簡単にスイスイ書けるようになります。
複線図を書くときの基本的な手順はだいたいどの候補問題も同じで次のようになります。
複線図を書く基本的な手順
@単線図に書かれている電源、器具などを同じ配置で書きます。
A電源の接地側をスイッチ以外の器具につなげます。
B電源の非接地側をスイッチとコンセントにつなげます。
Cスイッチからそのスイッチに対応する器具につなげます。
D電線を接続するところ(ジョイントボックスとアウトレットボックス)を○または□で囲みます。
(ジョイントボックスは○、アウトレットボックスは□)
Eスリーブで接続するところには●、コネクタで接続するところには■を書きます。
F電源の接地側につながっている線に「シ」(白色の電線の意味)を書きます。
G電源の非接地側につながっている線に「ク」(黒色の電線の意味)を書きます。
H電線の色が書かれていないところに電線の色を書きます。
複線図を書く基本的な手順は以上のようになり、この順番で書いていくと候補問題の複線図が完成します。
「う〜ん、めんどくさそうだな〜。」 とか、「難しそうだなぁ〜。」
と思うかもしれませんが、書き慣れてくるとそんなに大変でもなくなるので、まずは何度も書く練習をして慣れるようにしましょう!
それから、複線図を効率良くおぼえるコツは、
・書く順番を守る!
・練習する度に書き方や書く順番を変えない!
ことで、この2つが大きなポイントになります。
技能試験を受験する方に複線図の書き方を教えて複線図を書いているのを見ていると、毎回書く順番が違っていたり、書き方が書く度に違っていたりする方もいたりします。
初めのうちは仕方がないことですが、複線図を書く度に書く順番や書き方が違ってしまうと、間違いの元になったり、間違いに気付かなかったりしてしまいますので、
書く順番と書き方は毎回同じにする
ということを意識しながら複線図を書くようにしましょう!
また、複線図を書くときに「三色ボールペンを使用する派」と「シャープペン(黒色のみ)を使用する派」に分かれますが、当サイトでは、
・三色ボールペンは間違ったときに消せない(フリクションボールペンなら消せますが・・・)
・三色ボールペンで書き方をおぼえてしまうと電気工事士になったときに現場で三色ボールペンが必要
・現場の電気工事士が三色ボールペンで複線図を書いているのを(私は)見たことがない
という理由から、シャープペン(黒色のみ)で書く方法で解説(推奨)しています。
複線図の基本的な書き方のページでは、簡単な単線図を例にして複線図の基本的な書き方について解説していますので、複線図の勉強をこれから始める方は参考にしてみてもいいと思います。
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平成27年度(2015年度)No.5の候補問題の単線図
平成27年度(2015年度)No.5の候補問題の単線図は、100Vと200Vの2種類の電源があって、配線用遮断器、漏電遮断器がある単線図です。
ちなみに、この候補問題は平成26年度No.6の類題で、施工省略の器具が蛍光灯から引掛シーリング(丸形)になっただけです。
(単線図の詳細は平成27年度候補問題No.5単線図の解説のページを参考にしてみてください。)
この単線図を複線図を書くときの手順通りに書いて複線図に直してみます。
ここで、複線図を書く条件(想定される電線の接続方法と電線の色別(絶縁被覆の色))は次のようにします。
電線の接続方法(想定施工条件)
- 電線の接続本数が4本のところは差込形コネクタによる接続
- その他はリングスリーブによる終端接続
電線の色別(想定施工条件)
- 接地線は緑色を使用
※電線の接続方法と色別は想定ですので、本番の試験では異なる可能性があります。試験のときは問題用紙に記載されている施工条件を確認し、必ずそれにしたがってください。
それから、電気技術者試験センターから公表された候補問題の注意書きに「器具においては、端子台で代用する場合がある。」と記載されているので、この候補問題の配線用遮断器(四角にB)、漏電遮断器(四角にBE)、接地端子は端子台で代用されるかもしれないし、されないかもしれません。これまでの傾向としては、このタイプの候補問題の場合には配線用遮断器(B)、漏電遮断器(BE)、接地端子は同一の端子台で代用されてきましたので、このページの解説でも同一の端子台で代用されるものと想定して解説します。
平成27年度(2015年度)No.5の候補問題の複線図の書き方
@単線図に書かれている電源、器具などを同じ配置で書きます
単線図の配置そのままで電源、器具などを書きます。
この候補問題の単線図の電源周り(単線図の左側)をみると、電源は100Vと200Vがあって、さらに接地端子があります。ここでは配線用遮断器(B)、漏電遮断器(BE)、接地端子は同一の端子台で代用されるものと想定していますので、これらを同一の端子台で書きます。端子台の端子数は、配線用遮断器で2個、漏電遮断器で2個、接地端子で1個になるので合計で5個になります。端子台の端子には、配線用遮断器のところには上から「N」「L」、漏電遮断器のところには「200V」、接地端子のところには「ET」と書いておきましょう。
それから、施工省略のところは施工省略が分かるように単線図と同じように点線で囲っておきます。この点線が意外に大事で、点線を書かないで施工すると、作らなくてもいいのに間違って作ってしまったりして、がっかりしますよ。
少しでも時間短縮したい人は「施工省略」とわざわざ書かなくてもいいですが点線だけは必ず書きましょう。
スイッチと器具の対応を示す「イ」「ロ」も忘れずに書きましょう。
A電源の接地側をスイッチ以外の器具につなげます
電源の接地側をスイッチ以外の器具につなげます。
この場合のスイッチ以外の器具は「ランプレセプタクル」「コンセント」「引掛シーリング(丸形、施工省略)」ですね。
線のつながりを表わす「●」も忘れずに必ず書きましょう。複線図を書き進めて線が多くなって重なってくると、線のつながりが分からなくなり混乱してしまいます。本番のときに「●」を書き忘れていると最後の方で焦っちゃいますよ!
200V回路については後でまとめて書きます。
B電源の非接地側をスイッチとコンセントにつなげます
電源の非接地側をスイッチとコンセントにつなげます。
右側のコンセントへのつながりは図のようにスイッチから渡らせましょう。
200V回路については後でまとめて書きます。
Cスイッチからそのスイッチに対応する器具につなげます
スイッチ「イ」に対応する器具は「イ」のランプレセプタクル、スイッチ「ロ」に対応する器具は「ロ」の引掛シーリング(丸形、施工省略)なので、それぞれのスイッチからそれぞれの器具に線をつなげます。
D200V回路の電源と接地端子をコンセントにつなげます
この候補問題の単線図には200V回路があるので、200V回路の電源と接地端子をコンセントにつなげます。3本ぴゅ〜っと引いておきましょう。
E電線を接続するところを○または□で囲みます
電線を接続するところを○または□で囲みます。
電線を接続するところとはジョイントボックスまたはアウトレットボックスのことで、ジョイントボックスまたはアウトレットボックスのところで電線が接続されます。
ジョイントボックスの場合は○、アウトレットボックスの場合は□で囲みます。
この候補問題の場合は接続するところは一箇所だけでジョイントボックスなので○で囲みます。
ここでちょっと補足ですが、技能試験ではジョイントボックスの実物は無く(支給されないという意味)、ジョイントボックスがあるものとして施工(製作)します。(アウトレットボックスは支給されるので、アウトレットボックスがある単線図の場合には実物を使用して施工します。)
たまに「ジョイントボックスがありません!」と言う人がいますが、間違いなくありません。
Fスリーブ接続には●、コネクタ接続には■を書きます
電線をスリーブ(リングスリーブ)で接続するところには●、コネクタで接続するところには■を書きます。
ここでは、電線の接続本数が4本のところは差込形コネクタによる接続、その他のところはリングスリーブによる終端接続と想定していますので、電線が4本接続されているところには■、その他のところには●を書きます。
このときに、電線2本だけを接続するところ(図のスリーブ接続「●」のところ)を書き忘れる人が多いので注意ですよ!
G電源の接地側につながっている線に「シ」と書きます
電源の接地側につながっている線に「シ」と書きます。
この「シ」の意味は電線の絶縁被覆の色が白色という意味で、接地側につながる電線の色は基本的に白色になります。
電源の接地側(この候補問題の場合「N」端子)からたどっていって、つながっている線にだけ「シ」と書けばいいです。
複線図に電線の色を書いていくときも、必ず順番を守ってください。書く順番を守ることが複線図を間違えずに書くコツですので。
200V回路の電線の色は最後に書きます。
H電源の非接地側につながっている線に「ク」と書きます
電源の非接地側につながっている線に「ク」と書きます。
この「ク」の意味は電線の絶縁被覆の色が黒色という意味で、非接地側につながる電線の色は基本的に黒色になります。
電源の非接地側(この候補問題の場合「L」端子)からたどっていって、つながっている線にだけ「ク」と書けばいいです。
I電線の色が書かれていないところに電線の色を書きます
電線の色がまだ書かれていないところに残りの電線の色を書きます。
2心ケーブルの電線の絶縁被覆の色は「黒色と白色」なので、残りの電線の色は決まりますね。(スイッチ・コンセントとジョイントボックス間には2心ケーブルを2本使います。)
J200V回路の電線の色を書きます
最後に200V回路の電線の色を書けば完成です。
200V回路に使われる3心ケーブルの電線の色を「黒色と赤色と緑色」とすると、200V回路の上側から「ク」「ア」「ミ」(または「ア」「ク」「ミ」)になります。(「ミ」は電線の絶縁被覆の色が緑色という意味。)
ここでは、「接地線は緑色を使用」と想定しているので、接地端子(端子台のET端子)につながる線は「ミ」になります。黒色と赤色の電線は施工条件で特に指定されない限りどちらが上側でも下側でもかまいません。
ちなみに、この候補問題の類題が平成23年度上期技能試験、平成24年度上期技能試験で出題されときには、接地端子に接続される電線の色(緑色)だけが指定されていました。つまり、そのように指定された場合は、残りの2つの端子に接続する電線は黒色でも赤色でもいいということになります。
試験によって施工条件は変わるときがあるので本番の試験では必ず施工条件を確認しましょう!
これで平成27年度(2015年度)候補問題No.5の複線図が完成しました。
複線図を書くときには書く順番があって、この順番を守って書けば誰でも簡単に書けるので頑張って複線図の書き方をおぼえましょう!
それから、技能試験の練習(試験対策)を進めるためには、まず複線図が書けないとどうにもなりませんので、技能試験の練習を効率よく進めるためにも複線図の書き方は早めにおぼえておいた方がいいですよ。
・複線図を書くときは書く順番を必ず守ろう!
・施工条件を必ず確認しよう!
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単線図がよく分からないという方はこちらの第二種電気工事士候補問題の単線図の解説平成27年度No.5のページを参考にしてみましょう。施工条件についてはこちらの技能試験の施工条件の解説を参考にしてみてください。
(平成27年度(2015年度)候補問題の単線図と複線図の一覧表はこちら)
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